人集りに囲まれた青葉を遠目に見ながら愛は、自分もいつ話し掛けに行こうか、と、そわそわした気持ちで考えていた。「へぇ、珍しいこともあったもんだね。」すると、いつの間にか近くに来ていた茜が半分は独り言のように呟いた。「日向青葉…、あんたの好きな小説のサブと同じ名前じゃん。顔もちょっと、恰好良いかもね。」