赤い糸 2016-10-16 23:21:09 |
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>チョロ松
あー………どーも~
(どこか切ない表情で俯く相手。その姿に、相手が自分を全く意識していない。相手にとって自分はただの兄でしかない。こんな当たり前のことなのにさっきまですっかり忘れていたらしい。それに改めて気づかされてしまうなんて本当に笑えてきてしまう。自分にとっては特別でも…、現実を突きつけられ、珍しく落ち込んでしまう。深く溜息をついて話題を変えようとしたらしい、相手の差し出した蜜柑を受け取ると素っ気無く顔を逸らすと拗ねたように目を伏せると口を尖らせて。ここまで気づかれないのは普段の己の行動からだろう。ふざけてからかっていたのが今こうして自分の首を絞めている。自業自得だが後悔してももう遅い。深く溜息をつくと机に突っ伏すと、小さく呟いて。
……それってさぁ……お兄ちゃんじゃ駄目なの…?
>カラ松
…いちおー聞くけどさぁ、お前何処行こうとしてんの?
(四男の事を考えると少々心が痛むような気もするが、これは所詮ギャンブルだ。これ位はまぁ許容できる範囲だろう。そういう事にすれば良い。なんて勝手に結論付けてはこくこくと頷き。まぁつまるところ、自分に言い訳をして競馬をしたいだけなのだが。―しかし、相手の発言の一部に違和感を感じると、競馬場の少し手前あたりで足を止め、次男の方をちらりと見て。そういえば自分は次男の話もロクに聞かずに半ば強制的についてきてしまったんだ。自分は競馬に行くんだろうとばかり思っていたのだが、もし次男は別の所に行こうとしていたとしたら…。そんな事を今更考え始めれば片眉を下げて首を傾げ、上記を問いかけて
>一松
……お前の気持ちも分かんなくはないけどさぁ…俺らのは多分一生モンよ?多分兄弟にそういう気持ちになっちゃった時点で駄目になっちまってんだよ、いつまでも隠し通すってのもイイけど長くは続かないと思うよぉ?だからさぁほら…たまには思いのまま甘えてみたらどお?
(四男はきっと優しいから全員が平和でいられる方法を考えているのだろう。しかし恋愛感情というものは厄介なもので、我慢し続ければいつか苦しくなって爆発してしまう。特に自分は我慢を知らずに生きてきたから余計にだ。想いを真剣に伝えるまではいかなくとも、たまには自分の想いのままに甘えてみるのも大事だと思う。恐らく次男なら拒否しない、寧ろ喜びさえするだろう。それが恋愛としてかは別として、だが。ともかく定期的に溜まったものを吐き出すのも大切なことだと思う。泣きそうになっている四男には気づいているが、容赦なく自分の言いたいことを言い続けて。最後に相手の頭をポンポンと撫でて。
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