赤い糸 2016-10-16 23:21:09 |
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〉おそ松兄さん
ひひ、たぶんそれこいつも全くおんなじこと考えてると思……!……、……べつに。俺、大事な物なんて持ってないよ。だって、俺のじゃないもん。(調子よさそうに笑う相手の様子にくつくつとこちらも笑みこぼし、兄弟間においての恋愛沙汰を忘れていたい。みんながみんな泣かずに済むぬるま湯生活だけを送っていたい。誰もがなんの蟠りなく居られるならそれが一番であって、僕はそれがいい。そんなことを考えたのも刹那。続く相手の言葉にぴたりと動きを止め夢から現実に引き戻されたようで目を見開いてからうつむくと、そんなことわかってる。わかってるけど。じゃああんたはどうなるの。俺が、万が一奥が一カラ松と一緒になれたとして。もしそのときおそ松兄さんの恋が叶わなかったら?ひとりぼっちになっちゃわないの。反対に、もし叶ったらチョロ松兄さんは失恋を味わうの?自分のことを想ってくれる十四松の気持ちはどうなるの。トド松がそんな十四松の姿を見たら苦しむかもしれない。あふれ出そうになる兄弟愛が言葉に出来ることはなく、ただただ泣きそうで、ぎゅうと自分のパーカーの裾を握りしめては僕が十四松に嫌われれば。そしてカラ松にも嫌われれば。そうすれば少なくとも自分のせいで誰かが辛くなることはないでしょ。顔を寄せる相手と目すらあわせられず皮肉を絞り出せばそのまま「俺は、誰の事も邪魔するつもりないもん」と呟いてはそのまま涙が出たり声が震えてしまいそうなのを隠すように顔を背け)
(/おかえり。…何番煎じかわかんないけど無理はしないようにね。次男三男がおひとよしと心配性だから。俺も遅くなっちゃうときあるし…べつに。俺が偉そうに口出しするつもりはその。ただその…うん。無理禁止。)
〉チョロ松兄さん
…たまにちゃんと散歩つれてくけどいやじゃないのかな、あいつ……あ。今度チョロ松兄さんも一緒に十四松の行く?…………?俺驚いたりするとでるんだけど…?え、…普通じゃないの?(犬と化した一つ下の弟との散歩風景を思い返しつつ、たぶん動物好きな己に会わせてくれているだけ……だろうか。なんせ十四松ジャンル。突然犬に変化した可能性も捨てきれないがまあ優しいあいつのことだからその可能性もなくはないだろうと考え込むように宣うも相手が思わず零してきたツッコミに再度きょとんとした顔をしてから暫くした後にぱちぱち目を瞬かせ、驚きに震えたようにえっ、え。俺の体普通じゃないの?なんて必死になって相手へと顔を向けるなりぴこぴこと頭上から黒いような紫のような色の猫耳生やしうごかして。不意に笑みを向けた相手の台詞にえ、と呟けばそのままふいと目線そらせば「……意味わかんない。俺はただプリンパシらせようとしただけだし…」と誤魔化すように呟いて)
〉カラ松
……んなことないよ。寂しがり屋なんだから、誰よりも傍に居て遣んなきゃなんない相手が居るのはわかって…わかんね。居たとしても別行動してるんじゃない。(自分の傍に居たい。相手は勿論長男に対して出なくこの猫に対して述べた言葉なのだろうが、それをそうそのまま捉えることが何故か出来ず、おそ松兄さんからこいつを奪う真似は出来ないしこいつの恋の邪魔者として嫌われるのも嫌だし。こうやって甘えている十四松を利用してるのもトド松の恋邪魔してるのもなんかもう全部俺がぜんぶ投げちゃえば誰も苦しまないんじゃないの。なんて考えながら腹の上にいる元気な猫を畳の上へ降ろしては相手が床へ降ろした悪戯好きな猫を抱くこともせず。己によく似た猫は居ないことを問われては居たとしても皆と居たくても居たたまれないんだよ、きっとそいつ。自分が居れば自分のせいで悲しんだり一人になるやつがでてくるのがつらくて耐えられないんだよ。相手の思考とはまた異なった孤独感を胸に抱けば猫がいつでも帰れるようにからからと窓だけ開けてはそのままのそりと起き上がり)……必要ないやつはいないほうが皆幸せなんじゃないの?…俺路地で他の猫探ししてくる。
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