赤い糸 2016-10-16 23:21:09 |
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>> チョロ松
…そうか。だがお前はいつも頑張っているからな!きっとその努力を認めてくれる会社が見付かるさ。( 己は彼の兄だというのに、就職する気すらないのだ。己からすれば彼は立派で頼りになる弟に変わりない。元々下がり気味の眉を更に下げ、困り顔で笑う弟の頭をぽんぽんと撫で遣り素の笑みを見せれば今度は金の話へと変わった会話。確かにいずれ見つかってしまうかもしれないが、たまには一つ下の弟と箸を交わすのも悪くない。それが本来目当ての相手でなくとも、己の愛する兄弟なのだからその気持ちに嘘偽りはなく。相手の腕を引き、振り返りながらも先程の笑みは変わらず、目元細めて返答して )いずれ見つかるなら、その前に少しでも自分が使いたいように使った方がお得だろう?それに、お前とはあまり外出しないからな。血を分けたソウルブラザーとの交流、といこうじゃないか。
>> 一松
いだっ!!( 予想していたような衝撃だはなかったものの、やはり彼と同じ空間にいると痛い思いをするらしい。ガン!と後頭部に当たったバズーカによって鈍い痛みが頭部を襲い、ぐわんぐわん視界が揺れる。なぜ。ただ帰って居間に入っただけでこの仕打ち。なぜ。ガンガンと痛む後頭部よりも、いつしか自分を嫌うようになってしまった二つ下の弟に対する悲しみの方が強くて、目尻に涙を湛えていれば腕の中のふわふわな存在にペロリ、頬を舐められ。目を向ければ、元々凛々しい出で立ちであろう猫は慰めるようにこちらに首を伸ばしてくれていて、その優しさに思わずその体をぎゅっと腕の中へ引き寄せ )な、なんて優しいんだキャットォオオオオッ!
>> おそ松
ぇっ!?おそ松!?( 突如後から呼ばれた名前。聞き覚えのある…というよりも、己がここへ来た目的でもある兄の声に、一気に上がる声色と体温。しかもあろうことか、あろうことか肩を組んで「一緒にいく」とまで言っている。トントン拍子な展開に、ドクドクと心臓は煩く鳴り響いて相手にまで聞こえはしないかと心配になる。そっと、こちらからも彼の腰へと手を添えれば、反対の手でポケットからサングラスを取り出し装着。恐らく赤いであろう目元を隠しながらも、隣に並ぶ彼へと視線を向け、いざ焼き肉へ! )駄目なんてつれないことは言わないさ。…フッ、たまには兄二人で灼熱の神、イフリートの力を宿せし宝石を分け合うのも悪くないな。
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