「……っ…ぃ」 遠くに声が聞こえた気がする。 ぼんやりとした思考の中で、銀色は薄瞼を開けた。 肩に何か触れたような気もするが、未だ意識が朧気の銀色は指先を動かすしか出来そうもない。 「…ん、何だ…」 少しずつ覚醒する意識とともに、銀色の瞼が開いていく。 それと同時に肩に触れているものが、銀色の左手が重なる。