月 2016-09-03 18:33:52 |
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そんな凪の顔を見つめ桜夜は優しい笑みを浮かべ言う。
「凪の笑顔久しぶりに見た気がするな…。待ってて今飲み物用意してくるから、あとご飯は凪の好物にしてあげるね」
それだけを言うと桜夜は急いでキッチンへ向かった。
その後ろ姿を見つめ凪は思っていた。
凪自身が、桜夜にどれほど酷い事をされても、嫌いになる事などないのだろう。
見えない何かに縛られている感覚も、桜夜に与えられているものならば、昨日よりは怖くない。
「お待たせ、とりあえずコレで良い?」
「ん、ありがとな、うん、旨い」
桜夜に渡されたミネラルウォーターのキャップを開け、凪は一気にそれを半分ほど飲み干す。
喉元を伝う冷えた液体は、凪の中をゆっくりと潤していく。
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