ぬし 2016-07-06 10:08:16 |
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【 鈴路 金糸雀 】
( コツリ、ヒールが音を立てる。人工の光に照らされただけの、仄暗く朝も昼も夜もわからぬ世界――トウキョウ・アンダーグラウンド・シティを彼女は我が物顔で闊歩していた。地上はもう日の落ちる時間となっているが、『α』の一人である金糸雀がそんな時間に出歩いているのには意味があった。簡潔に言うならば見回りである。この都市では常に反乱分子がオリオン・ビル、政府、ひいては『α』である彼女に敵意を向けているのだ。それを一つでも、一人でも潰すため、休日を返上し反乱分子を求めて見回りをしている、のである )
【 伊駒 千之 】
……此処じゃ、薬も貴重だからね
( 彼は一人の患者に向かってそういった。ゴホ、と咳をする患者に申しわなさそうに。そうして診療所前まで見送り帰ってもらい、患者の姿が見えなくなると小さなため息を吐いた。本当はあんな風邪ぐらい薬を飲んで安静に寝ていればすぐに楽になるものなのだ、がこの地下都市ではそうもいかない。物資はまず地上頼みであり――薬の類もその例に漏れない。申請さえすれば手に入れることはできるが、かといって今すぐ手に入るというわけではない。本来ならばそう大した薬ではないため診療所に備蓄していたのだが、ちょうど切れてしまい申請中であった。自分の力がもっと万能であれば、などとないものねだりな思考を浮かべては、また一つため息を吐くのだった )
【 赤迫 麻火 】
( 仄暗い住宅街を駆け抜ける。彼はもう、バディに監視されるような窮屈な生活にはうんざりしていた。一度撒いたからといってトウキョウ・アンダーグラウンド・シティはそう広くはないし、帰る家も一緒、どうしたってバディから逃れられるはずもないのだが、楽観的で有体にいってバカな彼はバディが追いかけてくる姿が見えなくなったことに対して喜び、ガッツポーズを決めながら叫んだ )
――ッシャア、撒いたかァ?!
(/主キャラの絡み文を置いておきますね、お好きなものに絡んでくださいませ! 複数に絡んでいただいても大丈夫です!)
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