神技(シンギ) 2015-12-06 05:44:43 ID:e387a492e |
通報 |
小説連投します!
「せーの…」
「「「「「かんぱーい!!」」」」」
とある町の一角にある居酒屋。
その個室でとある集まりがあった。
がしゃどくろ、骨女、比叉子、静江、夜宵。いわゆる『女子会』というやつだった。
「ングングング、プハー!あー、炭酸が身体に染み渡るね!」
「はしたないですわよ、がしゃ?」
隣に座っていた比叉子が黒い炭酸糖液をあおるがしゃに呆れた目を向ける。
席順は比叉子から右にがしゃどくろ、骨女。そして対面に静江に夜宵。といった感じだ。
「そう硬いこと言わないでさー、え?ヒサコン、お茶飲んでるの?」
「な、なんですの?別にいいじゃありませんの。ホンナちゃんもオレンジジュースですし。」
突然、話題の種にされた骨女はビクッと顔を向ける。
「コーラ、ダメ。呼吸器への、攻撃。」
眉間にシワを寄せながら苦そうな表情を浮かべる。
両手で包むように持ったグラスをくるくると回しながら対面に座った女性二人に助けを乞う。
「まぁ、折角の無礼会だしね。ある程度はいいんじゃないのかい?」
「!?」
裏切られたような気分に叩き落とされた骨女は口を一文字に変え、固まってしまう。
「無理矢理はよろしくなくてよ?比叉子も炭酸は苦手ですので気持ちは分かりますわ。」
「比叉子、は話の分かる、人。」
比叉子に救いの手を差し伸べられた骨女は羨望の目を向けながら寄り掛かる。
少し重みに耐えながら笑顔で骨女の頭を撫でる比叉子。
「そーいや、夜宵さんは何飲んでるの?牛、乳?」
「いや違うよ?カルーアミルクってお酒。軽いしがしゃちゃんも飲んでみる?」
乳白色の飲料が注がれたグラスを勧める夜宵。
真面目そうな外見をしている彼女だが、わりと茶目っ気もあり年代の近いということもあり気分を良くしているらしい。
制止しようとする比叉子を尻目にアルコールを喉に流していくがしゃどくろ。
「ホントだ。甘くて飲みやすいね!弥姉に勧められたのはちょっと苦くて飲みにくかったからねぇ…。」
「ぬぅ…。酔ってしまっても知りませんわよ?」
「いやそこまでじゃないわよ。比叉子ちゃんも飲んでみたら?オトナになったらある程度はお酒も飲む機会も増えるし慣れといて損は無いと思うわ。」
比叉子の知る限り女性的上位に鎮座する静江。
高度な人生論を有する彼女の思慮を無下にする訳にもいかずおずおずと流されていく比叉子。
「おー、ヒサコン飲むの?いいねぇ。やっぱりこういう時はノリ良くいかなきゃね!」
「人生経験ですわ!ウー、お父様一足早くオトナになる比叉子をお許しくださいまし!」
多少自棄になりつつも注がれたアルコールを飲み干す比叉子。
飲んだ直後は何ともなかったが少しすると石化の呪いでも受けたように硬直し異様に赤くなっていく。
「ゑ?比、叉子?」
「ありゃりゃ、やっちまったね。とりあえず介抱できる人でも呼んでおこうか。」
携帯を触り誰かを呼び出している静江を横目にイタズラめいた笑みを浮かべる夜宵。
石像と化したお嬢様を心配して何とかしようとしている骨女のグラスに並々と牛乳擬きを注いでいく。
「夜宵ちゃん?フフ、そういうことね。」
「折角ですし、ね?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「失礼します。介抱が必要と聞いたんですが…。」
急遽、呼び出された狂骨の目の前に広がっていたのは惨劇であった。
「きょおーにいー!グヘヘヘェ、相変わらず良い身体してんねぇ!!脱いでみなよ、脱いでみなよぉ!!」
「狂骨さん、比叉子スッゴイ熱いんですのぉ…冷やしてくださる?ほら、直で。」
「きょー…にぃ…。zzz」
花魁装束をほとんどはだけさせたがしゃどくろ、顔を真っ赤にし身体中に氷を仕込んでいる比叉子、酔い潰れて眠りに着く骨女。
情報量の多さにキャパシティがパンク寸前になり失神しかける狂骨。
「みんなちょっと落ち着いて。って酒臭ッ!ホンナは…寝潰れてるだけか。」
「いらっしゃい、狂骨くん。ゴメンねみんな可笑しくなっちゃって。フフフ、でもこういうのも良いでしょ?」
詫びを入れながらも顔は心底愉しそうな表情を浮かべる夜宵。
やれやれ、と呆れ返る狂骨に後ろより強い衝撃が襲う。
驚愕にまみれながらも後ろを振り返るとそこにはへべれけ二人が恍惚の笑顔で立っていた。
「「きょおーにいー!!!」」
そのまま両腕関節を極められ、終始サンドバッグになるのであった。
最後は惰性です。すいません。
トピック検索 |