かっぱ 2015-10-08 14:54:24 |
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(轟々と煙を吐き出す汽車に揺られるその身は幾ばくかの強張りを強いられ、休む事の無い心の臓が弛緩を求めるべく痛む。忌まわしい憐惜の日を思い浮かべては、かつて住んでいたその土地に向かう事に後ろ髪を引かれるよう。然し全てを迎え入れようとする春の景色に一瞬でも目を囚われればいつの間にか辿り着く懐かしの町、あまり変わらぬ見慣れた土地は去りゆく汽車の砂埃で霞み眼球を痛み付け。慌てて瞳を擦る指は勿論、体格も二年前より多少の変化を伴うものの相変わらずのスーツ姿。通りを行き交う他愛も無いやり取りに少しばかり緊張が解れ、意を決して砂利を踏みしめ脳裏にこびり付いた懐かしの屋敷の前へ。小枝から鳴く数羽のカラスがなんとも嫌な予感を掻き立てるものの邪念を振り払い、数年前の道取りを辿るように、錆び付いたドアノブを回し、軋む廊下を歩み、一段と埃臭い部屋の扉をゆうっくりと開き。すると白昼の光が隙間から書斎を照らし出し、何やら口にする猫背が顕となり。 ろくに言葉も考えずに来たことを今更ながらに後悔しながら自ら制裁を食らわ如く拳を強く握りしめると深一呼吸置いて)_____てっきり全くの別人が貴方の物語を綴ってると思っていました。文字に生を吸われてしまいましたか?この書物も先生もあまりにも覇気が無いので文句を、言いに来ました。
(/いえ、私も再開の喜びを味合わせたく思いますので有難くお話をさせて頂きました!二年後となると少し以前より状況も進んでいるかと思いますので、色々想定をしつつお話させて頂きますね。)
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