かっぱ 2015-10-08 14:54:24 |
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(お洒落、その言葉を頭の内にて繰り返す度にそこに費やす時間は無いのだと自分に言い聞かせ踏みしめる度にキシキシと安い音を鳴らす廊下を渡り衣類を纏める木造りの箪笥が置かれる部屋へ足を進ませて。今日の天気のように爽やかな群青を纏おうか、将又、彼との出会いを印象付ける紅色もまた良いだろうと幾つもの選択肢を繰り返し上げては生娘じゃあるまいしと自嘲を齎し。結局は普段と大差無い書生スタイルの上に同色同模様の白黒千鳥柄で作られる帽子と襟巻、薄い緑色の手編みの外套を纏い白黒緑で織り成す様は宛ら毒を持つ爬虫類やら昆虫のようであり、薄気味悪く痩せ細る体系とヒョロ長い手足のせいでその異形さは一層と目立つ事になり。鏡に反射し映るその姿をぼんやり確認していればドンガラと響き渡る派手な音に目を見開いて「――。」言葉に詰まる様に彼が待っているだろう書斎に目を向けると外出時に使う杖を手にしてからそれを引きずるように再び部屋へと足を戻して、「何やらかした」とぶっきら棒に心配を向けて声と共に部屋に戻ってみる自室の荒れ様に言葉に詰まり「坊ちゃん、怪我ァしてねぇか」自分の位置では彼が本の山に埋まりその外壁に閉じ込められている様にしか見えず、なんとも痛々しいその様子に目尻を細め上げながら言葉を一つ添えて)
(/いえいえ!私も遅れてしまうので本当にお互いさまで大丈夫ですので!私は今のようにのんびりゆったりとしたペースだと有り難いです…!私は本体様にお合わせが出来ますので、こうして欲しいなどが有れば随時ご連絡頂けると幸いです。)
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