かっぱ 2015-10-08 14:54:24 |
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――…一個ずつ答えてやるから、坊ちゃんも一個ずつにしろよ(戻って来た相手が香り豊かな空気を纏いつつ戻ってくると戻って来るや否や幾つも向けられる質問事項の波に飲み込まれると元々勢いで来られるとそれに流されてしまう癖が有るからか、それの自覚が有る為自分を冷静にさせる意味合いを持たせつつ相手の質問の羅列を一度止めるのに筋張る手の平を指先までピンと伸ばして言葉を選び、言葉を紡ぐ前置きとしてスウと短く息を吸い込むと伏目がちの瞳を相手へ向けて「…いつ来ても良いと言ったのは俺だろ。迷惑も何もねーなァ」ゆったりと落着いた声色で返事をしつつ向けていた手の平をトンとゆっくりとした動作で下ろし、差し出された紅茶を受け取っては近づいたことで尚更香り豊かに感じる紅茶の魅力を胸いっぱいに浸り。温かい空気を顔の近くで感じてからスウと一口分の紅茶を飲み、熱い紅茶は気持ちを安らげるはずなのにどうも心臓は忙しなく落着く事を知らないようで、そんな動揺を少しでもと抑え込みながら「夢を書くのが趣味なんだよ。夢が浮かんだらそれを紙に記すんだ」嗜んだ紅茶を机に一度置いて、机の上に広がっている原稿用紙の一枚に一指し指をツーと滑らせてからトントンと紙を叩きつつ言葉通りに相手からされた質問に対して確りと答えて
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