かっぱ 2015-10-08 14:54:24 |
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(既に螺子が外れて白痴と化したか、夥しい薬のツケが此処に来て都合の良い知的障害に姿を変えたのかもしれない。胸を高鳴らせ、その衝撃に頭がポーと高揚し浮足立つとは。隔離された浮世にて刹那を誇り煌びやかな賛美憧憬を暖簾の消えた眼で見つめるばかり、モノクロキネマ、色など枯れ果て晩秋に死した日常が桜花爛漫と色に溢れる。腐りかけの脳みそだって目先の幸せにゾクリと五臓六腑を奮い立たせるのだ、頬に受ける唇は浮かれて踊り逸る己を好奇と指さし嗤う陰に囲まれているようだと幸せを幸せと受けれない捻くれた自己に嫌悪して。もういっそ、時間なんて概念が消えてしまえば、なんてポッカリと離れた熱を追い求める様に麗しき微笑みに見惚れ。現実に戻る衝撃は強くなくていい、些細な刺激で疾しい頭はパっと電球に明かりが点り悪しきことに手を染めていると深みに嵌る罪悪の感情からずるると這いずり出るのだ。小さな動きで頭を縦に揺らし「食べれそうなら、坊ちゃんの好きなやつを好きなだけ食ってくれ」体調は良くなったと言っていた、それならばと先の購入品を示すようにこれ以上離れるのが名残惜しくならないうちにと茹だる欲深さを見て見ぬふり、におい立つ醜悪は鼻をつまむ思いで消し去ってからリビングルームには寄らず、狭苦しくも一番居心地のいい己の城へ。インクのにおいと古びた紙の匂いが充満し、この家一の宝を囲う他ならぬ檻へ歩みを進め。書斎に入ると雨あられと降り注いだ非日常にあれよあれよと気づけば己の限界を超えていたとばかり壁に背を当てざりざり、と床をすべる様に座り込み。肩を落としダラリと両腕を垂らせば長い長い溜息をハーと落として頭を抱え、現実味など欠片も無い、爛々と色めく己の全て、壁の向こうに生涯の理想がいるなどと。怠惰に溺れて狂い切れば常識を少しも考えなくなるのだろうか、今一度ため息を落としてから体を引き摺る様に机の前へ書きかけの原稿へ目を向けたって、昨日は遠き過去である。気持ちが天か獄かほどに違うのだから昨日までの世界には戻れないと綴るべく文字が浮かばずに時間ばかりが過ぎていき)
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