YUKI 2015-08-22 21:53:42 |
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それから数日間私はご主人様にバレないよう、黒葉と共に慎重に行動をとった。
そのおかげで協力者は少しずつ集まりとうとう明日庭に出る日となった。
おそらくご主人様にバレてはいないはず、チャンスは明日庭に出ている時、ご主人様がいなくなった瞬間だろう。
もし失敗したらご主人様のお怒りをくらうのは私だけでは済まないはずだ。
そんな期待と不安に揺れベッドの上に座り黒葉を待っていると先日あった黒葉の言う協力者のメイドと、使用人が温室のドアを開け駆け込んできた。
「白薔薇様、急いでお逃げ下さい、作戦がバレ、ご主人様がお怒りになっています。さぁ、早く」とあわてて私に告げる。
なぜこんなにも早くバレたのだろう。私は混乱しながらも急いで箱の宝石を持ち温室を出た。
私達が温室を出て屋敷の裏門の側に向かうと、そこには見慣れた人影が二つあった。
一人はうずくまるような姿勢で、もう一人はそれを立ち尽くし見つめていた。
そこに居たのは腕を縛られうずくまるような姿勢にされていた黒葉と、そんな黒葉を冷たい目で見つめていたご主人様だった。
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