（　　──Follow me, Absolutely. 　：　BML　　）

（他人に自身の姿を見詰められるのは慣れていなく相手がソファへ座った音だけでも驚いてしまいビクビク怯えていると急に腕が伸びてきて髪を触られると何故か恥ずかしくなりぼふっと瞬時に耳まで熟れた林檎の如く真っ赤に染まりその様な行為は初めてだったので口が餌を求める魚を彷彿とさせる様にパクパクパクと何回も開閉し。そんなことしている間に髪に触れていた手が後頭部へと移動してそのまま力任せに引き寄せられてしまうと「ひぃぃっ！？」というだらしのない叫び声と共に相手の逞しい胸元へと顔は埋められ、身体は相手の膝上へ座るように着地して。恥ずかしくて顔が上げられないのかスーツを握り締めたまま相手の胸元でごにょごにょと喋り。自己紹介されて名前を知ると狼が頭に浮かびウルフで良いと言われては素直に“ウルフ”と呼ぼうとしても呼び捨てで呼んだことがなく不法侵入について微塵も起こっていない相手に少しだけ安心するとやっと胸元から顔を上げるが悪人面を絵に描いたような見本の不適な笑みに口角は引きつって苦笑しながら「ウル……さん、やな？おーけーおーけー！」無理矢理自分を納得させて。今更ながら引き寄せられその反動で足が滑って勝手に膝上へと座ってしまい早めに放れようとしたのだが己とは違って逞しい胸板に憧れにも似た感情を抱いてしまい離れ難くなるとそのまま動くことなくまるで飼い主に甘える猫を彷彿とさせる様に胸元へ右頬をすりすりと擦り寄せて）

ウルさんの上半身、とても逞しいですなぁ。ひょろひょろなボクのカラダとはちゃうので羨ましいわぁ……。