ノアール狐 2015-08-01 15:03:03 |
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特にコレといったモノが置かれていない殺風景な部屋の中、主(あるじ)になった紅園が扉の前で顔をしかめる。
「開かない、か。」
「当たり前だろうね。見た感じ監禁する為の部屋だし。予想はしてただろう?」
「黙れ鍵。」
ふぅ。
ひどい主に恵まれたものだ。
気遣いの欠片どころか、おしとやかさの欠片もない。
「……鍵呼ばわりは不愉快だね。これでも一応生きてるよ?」
「一応って何?一応って。っていうか、さっきも言ったけどアンタ名前あんの?」
「………無い。」
名前……
どうしようか……
…………まぁ、ここは適当に。
「主様ー、決めてください。」
「………は?」
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