ノアール狐 2015-08-01 15:03:03 |
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「仕方ないだろう。お前は鍵だ。それは変わらん。それともナニ?ちゃんとした名前でもあるの?」
………痛いところを突くね。
別にないけど鍵って呼ばれるのは、いささか不愉快というものだ。
全く。コイツは本当にヒトか?
いや、ヒトだからここまで……
というか、最初の敬語はどこにいったのだろう。
………やめよう。面倒だね。
「別に名前はないね。前はあったけれど、ここに来てから全部飛んだ。」
「あーそう。じゃ、そこ退いて。」
自分で言で聞いておいて何を言う。
そこで思い出す。
「……そう言えば、御客人の名前って何かな?」
ここに飛ばされて初めて会う人間の名前をまだ知らない。
目の前の、紅い女の名前を。
「___ん?名前?あー、そう言えば言ってなかったっけ。っていうか、こっちからすれば御客人はそっちなんだけどね。ま、歓迎する気ないけど。」
つくづく酷い女だ。
一体どんな思考をしてるんだろう。
まぁ、どうでもいいけれどね。
「……で?名前は?」
「紅園。指揮音 紅園。」
「シキネ……クオン?」
シキネ、クオン………
指揮 音 ク オン ?
指 揮音 紅 園………
指揮音 紅園。
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