【非募】おきつねさまと家出JK

事情があんだろ？…って、な、なんだよ。泣くなよ…ったく…。
(突然の涙に驚き、目を丸くして耳と尻尾をぴんと立てればおろおろと視線をさ迷わせ口を苦くしてがしがしと自らの頭をかけば今度は優しく梳くように相手の髪を撫で、｢帰れアホ…つっても、また来るんだろ？｣と呆れたように口緩め)

…あ、すいませんこれ鼻炎です。
勿論、きつねさんに断られるの承知でありとあらゆる手段をも考えていたのですよ、
( ずず、と鼻啜ればケロッとした様子で相手見つめくく、と喉鳴らし笑うも髪撫でる感触が気持ち良いのかうっとりと目細めて。また相手の呆れた様な口調にこくこく、と頷けば何故か強気な態度でぐっと親指立てて

…一応聞いてやろう、何をするつもりだった？
(眉を寄せたまま着物の袖で相手の鼻をぐしぐしと擦れば大きくため息をついて渋々というふうに尋ね、ちらりと相手を流し見て。手触りが気に入ったのか撫で続けていた手をぴくりと止めてはいっそ清々しい様子で親指を立てる相手に青筋ひとつ立てて頬をつまみいい笑顔で引っ張り)

……駄々を…捏ねようかと…ｯて、いたいいたいたいいい！！！
( よくぞ聞いてくれましたと言わんばかりに目きらりと輝かせれば何故か得意気に呟くと頬の鋭い痛みに表情歪めばしばしと相手の腕叩き乍"れでぃーには優しく！ですよ！"と抵抗して

うっわ、ろくでもねえ！やっぱり追い返してやろうか…。
(思っていたよりも幼かった相手のやろうとしていた手段にあからさまに悪態をつけばぶつぶつと呟き、｢レディー｣という言葉を聞けば数回瞬きを繰り返してきょろきょろと辺りを見渡し、｢れでぃ？ん？どこだ？｣と白を切ってみせ)

ふふふ、そしたらきつねさんは見ることになりますよ。
この私の全力の駄々をね！
( くく、と喉鳴らし何故か強気な態度に出るとビシィッと相手指差しにんまりと口元緩めるとシラを切る相手にずずいと近寄り自身指差せば"ここ！！れでぃーはここ！！"と

うわー怖いわーきつねさんそんなの見たくないわー色んな意味でー
(強気な相手に対し棒読みで流すように言えば相手から顔をそらし自分の腕を抱くようにして。ゆっくりと顔を下げて相手を見れば真面目な表情になり｢俺も永く生きてきたが…全力で駄々こねたり鼻水垂らすレディーには会ったことねえわ…｣と憐れむような視線投げ)

まぁ、きつねさんがとても良いへんじをしてくれたのでその駄々を捏ねなくて済みました。
( ふぅ、と小さく息吐けば自分の頬に手を当てむに、と軽く撫でてみると眉寄せ髪で頬隠すようにすれば憐れむ様な視線にうぐ、と苦い表情浮かべて"…しかし私はれでぃーであると主張し続けますよ"と言葉続け

…ふ、ふん、暇潰しにはなるだろうしな。…家賃の代わりに毎週油揚げを献上せよ。
(腰に手を当てて素直じゃない返事をすれば思いついたように相手を見ては人差し指を立て、そのまま自然な動作で相手の顔にかかる髪を耳にかけてやれば頬をつつき。牙を見せて笑えば｢じゃあレディーっぽいことしてみろよ、おら｣と挑発するように)

……油揚げですね、ふふ。お安い御用ですよ！！
( そんなものでいいのかと口元緩ませぐっと親指立てるも折角隠した頬を晒されうぐ、と俯き。また相手の挑発とも言える発言にぐい、と顔寄せれば相手の耳かぷ、と軽く噛んで何故かどや顔浮かべ

言ったな、…勿論一番高いやつだぜ。………、まあ、上出来？
(言質を取ったと言わんばかりににまりと歯を見せ、耳を噛まれれば一瞬だけぴたりと固まるもゆるゆると相手と視線を合わせ頬に手を入れれば耳朶に軽く歯を当て｢俯くなよ、触れないだろ｣とそのまま耳元で囁いて)

…仕方ないですねぇ、…ってそんな毎週油揚げ食ってて飽きないんです？
ですよね！ほら、私れっきとしたれ…ｯ?!
( はぁ、と態とらしく溜息吐くもにまり口元緩めて何処か嬉しそうにによによと笑い。また相手から認められた様な言葉にぱぁ目輝かせたかと思えば目の前に相手の顔。耳元擽られる低音にぞわり背中震わせればきゅ、と目閉じ

飽きねえな、最近はしゅーくりーむにしたりなんかしてる。なかなか旨いんだぜ？
それじゃああんたを部屋に案内しよう、ついて来い。
(顎をさすって油揚げについて語ればぺろりと唇を舐めて、｢神様舐めてっといつか食われちまうかもな、｣と犬歯が当たらないよう注意して甘噛みを続ければ相手の怯えた様子に気づきゆっくりと身を引き、背をぽんぽんと軽く叩けば案内しようと踵を返し)

油揚げを…シュークリームに…？へぇ、探してみますね。
あ、はーい。おねがいします？
( ふむふむと興味深げに頷けば今度調べてみようと想い巡らせ。相手が離れたのを確認すればちらり目開き頬紅く染めながら"私なんか食べても美味しくないです、マジで"と呟くと相手の後ろ着いていき

おう、そんで作ってくれな。
いやー我ながら面倒見の良さに感激だわ…あ、そういやあんた学校はどうすんだよ。
(廊下を歩いていた足を止め振り返っては屈託の無い笑みを浮かべて。しみじみとこうなった経緯に溜息をついては｢でもいつ食われても文句は言えないぜ、特にあんた名前ばらしちまったし｣と意味深げに呟きすたすたと足を早め)

は、…？！ひしろさんそんなに上手く出来ませんですよ、
そうですね。おきつねさまマジおかん、と。…学校はここから通いますよ。辞めるのは難しい、と思いますし。
( ぱちくりと瞬きするとふむ考え込む様に首捻るとぶんぶんと手を振って。また相手を敬う様にぱちぱち、と拍手してみればふと自分の学校事情考えればぽつり呟くと"…名前？それがどうしたのですか、"と何のことかと分からない様子で首傾げて

花嫁修業だと思えばいいだろ、頑張れ、
おかん…せめておとん…いやそんな歳なのか…？…ま、その方が人間的にはいいんじゃねーの。
(慌てた様子で手を降る相手に目をやりにやにやと笑みを貼り付けてからかうように答え、「おかん」という言葉に顔をしかめて唸りぶつぶつと何事か呟き。「神様に名前を教えるって事はその神の言いなりって事だからな。聞いたことねえの？」さらりと物騒な言葉紡げば振り向き相手の顔を伺い)

……花嫁修行、と言いましても。そんな相手はいませんので無駄な足掻きですね！ふむ、おきつねさんは結構な年増なのですか？
( 相手の言葉に暫しの沈黙の後小さく溜息吐けば何を言っているんだというようにやれやれと肩竦めると相手の発言にきらり目輝かせつつ首傾げ問いかけてみて。 "は…え、いや。そんなの…知らなかったんですけど…"と相手から発された言葉に顔面蒼白させるもふと冷静に考えれば"まぁ、得体の知れない変なのじゃなくて。おきつねさんなので。いいですよ、うん。うん、"と自己完結を

ぷっ、野生の狐なら紹介できるぞ…？………、ほらここがあんたの部屋だ、自由に使え。
(吹き出して口元押さえつつからかいを含めそう述べれば「年増」という言葉に耳をぴんと尖らせてあからさまに話題そらし、障子開ければ八畳ほどの和室を指差して。自己完結してしまった相手には肩を落とし「あんた…やっぱり変わってるわ」と目元を引き攣らせれば同情の視線を向け)

…獣と婚活ですか、それはまた新し…ってしませんよ！大丈夫です！
あ、はい。わかりました有難うございます！…んで、おきつねさん年増なんですね。
( 割かし本気なのか顎に手を当て長考の姿勢取るもはと我に返りぶんぶんと頭振り。また目の前の和室にきらきらと目輝かせ相手へ向き直ればへらり微笑みつつ礼を述べるとあからさまに逸らされた話題をそれとなく戻してみて。肩を落とす相手を不思議そうに眺めつつ "は？私は変わってませんよ。"と何処か自慢げに