The flower which floats.*

>ユーリ

…これはっ、ミハイロフ船長。大変申し訳ない…失礼な物をお見せしてしまった…。
(立場云々以前に経歴として自分よりも長くキャプテンを務めているであろう相手が声の元を辿って見上げた視界に入って立ち直り、相手の一礼をわきまえた態度とは打って変わって本来は私情で見せてはいけないであろう現場を見せてしまったことを深く後悔しながら合掌して謝罪し、少し焦りと申し訳なさを引き摺るような様子で相手の提案に乗るようにして相手の前を頭を下げながら通り過ぎて甲板へと出て行き

(こちらこそですっ!)

>チェルシー

…っ!…。と、ブランジェスキ…通信士??…
(異常に鍛錬された体感が故に過度に底の高い下駄を履いておきながらも全く体感のぶれていない様子で、ほぼ本能的な反射神経で遠心力によって浮かび上がったバランスを何とか保とうと中を舞う相手の腕をギリギリで掴んで壁にもたれる衝撃を極限まで減衰させた後で、自分が一体誰にぶつかってしまったのかと確認してみたところで女性にぶつかってしまったことに気が付き、一気に増した焦りと不安を何とか押さえ込みながら息を呑むような様子で相手の名前を一言ずつ確認するように口にし

(間違いないですよ!こちらこそ宜しくお願いいたします。)