▲▽ 2015-07-15 01:48:59 |
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>落陽
----ハッ、ッ。
(目を瞑り真っ暗になった世界。自然と視覚以外の五感は使われていない感覚を補おうといつも以上に研ぎ澄まされて、彼がとても小さく謝った声は耳に然と届いており。しかしそれを聞くよりも先に自分の首に掛かる相手の手。遊郭で働いているとは言えど成人した男が両手で締めれば当然その息苦しさは強く、どんどん目減りする酸素にもがき本能的に相手の手に自分の手で触れるが決してその手を離させようとはせず。同時に苦しみの中でどんどん高ぶっていく自分の目からは生理的な涙が溢れ、酸素がない為に頬は紅潮しながらも、きっと彼にも見て取れるくらいに興奮を隠せていないのだろう。不意に足元の力が抜け、相手が体重を乗せては簡単に体ごと水の中へと"埋まって"しまい、当然僅かながらも吸えていた息さえ届かなくなる。苦しい、苦しい。酸素が欲しい。けれどそんな状況が何よりも心地がいい。そんな狂った感覚に身を任せたが、次第に失われていく酸素に力が抜けていきそこで感じるのは他でもなく水底へと沈む感覚。このままでは息を失うどころではない----そう本能的な直感を感じれば、心地よさに反し次第に相手の腕を掴み水中で藻掻き始めて)
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