▲▽ 2015-07-15 01:48:59 |
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:時雨
__済まんねェ、時雨。
( 彼が静かに目を瞑ったと同時何処か悲しむ様な憂う様な声音で小さく小さく謝っては彼が目を開けぬ内に先程したように相手の首に手を掛け。しかし今回は片手ではなく両手である。其の分息苦しさも増し彼の愉しみが上昇することだろう。『……御前は可哀想だァ。世界を見る目は持っているのに見ていない、否、見る事が出来ぬ。此の細い首に繋がってる不可視な糸のせいでさァ』何時もなら笑みを貼り付けている己の表情だが今は違う事に気付いている。きっと自分は今、哀しそうな表情をしているに違いない___。首に掛けた両手にゆっくりと体重を乗せていけば必然的に彼は背中から海に倒れ込む形になっていく為に其の姿を見ていると己の顔が哀しそうな表情から見る見る内に歓喜の表情に醜く変化していっている事が分かって。『ケセ、良いねェ…。最高にタノシイよ…』先程迄己をそして彼を憐れんでいた些か人間染みた自分はもう其処には居ないのだろう。 )
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