▲▽ 2015-07-15 01:48:59 |
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>落陽
-----うん、分かった。
(彼の言葉がどこか心臓に突き刺さるような思いを抱きながら、手を引かれて成すがままに砂浜を歩き海辺へと近づいていく。一歩、一歩とその足が進む度に水の中へと埋まっていく体。暖かい日頃になってきたとは言えど、まだ水は冷たく体に自然と緊張が走る。着物の重さも相まって、体がどんどん水の中に沈められていく感覚に慣れず。迷子になるようなそんな気分を和らげたくてその手をただ握っていたが、やがてコチラへと振り向く相手の顔。気づけば水は自分の下腹部まで着ており、先程よりも体はずっと融通が利かない。自由が利かない体は、どんどん息苦しさを増し----その感覚はどんどん自分の愉しいという感情を高めていっていて。静かに呼吸を繰り返し、相手を暫し見つめていたがやがて自分の中で意を決すればひと思いにやってくれと言わんばかりに体の力を抜き、その瞼を静かに閉じて)
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