▲▽ 2015-07-15 01:48:59 |
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>時雨
応よ。其でも往生際が悪けりゃ俺がなんとかしてやらァ
(遊郭に身を置く以上彼が一商品で有る事は紛れもない事実であり否定する気等起きないが彼を雇う身、僅かな要望なら叶えてやれる。いざと為れば出入りを禁ずる事は容易いが彼が自身の手で拒むというのならば尊重するべきだろう。顧客の一人や二人失ったとしても俗世には生き辛い性.癖を患った連中は仰山と居るもので【勿忘草】を必要とする輩は毎夜絶えず訪れる。気が付けば新顔を拝む事など慣れてしまい褒められた事ではないが常連客程度しか顔を覚えておらず。彼を苦しめる客人は最近になって顔を出し始めた常連客の成り損ない、一従業員の、【勿忘草】の足枷と為るならば切り捨てるまでであり。雇い主宜しく深く物腰を構えれば上記を述べて。鏡台に設備された小物入れに詰まった使い古した化粧道具を木箱に入れ新たに其処に一揃いを入れていれば続けざまに聴こえた謝罪に手を止めて。斜め後己を見守る様に佇んでいた相手を向けば胡座をかき一呼吸置いて口を開き)
『すみません』ってなァ…、御前さん何に対してそんなに詫びてンだよ。俺に対してか?
>落陽
魚じゃなくとも御前さんずっと海に居るじゃァねェか。まァ、気に入って頂けたンなら恐悦至極だよ
(最早見慣れた微笑みを湛えたその顔は不服そうな物言いとは相違い違和感を感じ得るには充分過ぎる応酬で。水中より此方へ緩慢な歩調で歩み寄る彼に一先ず手拭いを投げ与え「応急処置だが拭いとけ」と一言。彼の濡れ具合は恐らく潜水していたからだろうが毎度の事だが酷い有り様であり濡れ鼠も腰を抜かす姿で【勿忘草】へ帰還するものだから注目の的になる事は紛れもない事実。手拭い一つで緩和される状況では無いが今日の日照りなら天日干し程度は可能だろう。此方へ戻るまで彼の姿を見据えていたが突如切り出された謎々染みた言葉に首を傾げては「なんだァそりゃ…?謎々は不得手なんだがなァ、……単純に息ができない、とかか?」小さな然れど耳残る声音で不可思議な事を紡ぐ彼の姿は妖艶でありふと目に留まってしまう。間を置き暫し考える様子を見せては答えを述べて)
(/素敵だなんて嬉しいばかりです、只今愚息共々飛び上がって喜んでおります…!問題児大好物ですのでウェルカムで御座います!此方こそ稚拙な雇い主ですが宜しくお願いします。ここらで背後は失礼いたしますね!)
>深緑
それに至っては俺も同意だよ。こォんな暑さの中御前さん方は着飾る訳だ、そりゃァ可哀想に
(夏が暑いのが悪い等随分勝ち気にでたものだ、喉奥でクツクツと笑いを漏らせば同意の旨と共に体内に渦巻く厄介な熱を吐き出す様に一つ息を吐けば憐れみにも似た中身の感じられない言葉を呟いて。彼の傍従業員の部屋には必ず設置されている格子の付いた窓からは満足に風は送られず室内に蔓延るのは蒸し暑い空気のみであり早くも外が恋しくなる。今の一仕事終えたなら氷菓子でも作って連日の暑さで疲弊しているだろう従業員に配ろうかと一考していれば大した重量感の上目を惹く其に気がついたのか彼の目がす、と木箱に寄せられたのを感じ。其と共に紡がれた言葉に思わず呆れ口調で下記を述べるが男遊郭と特殊な場所に関わらず比較的規則の緩い事が原因だろうが己を主人と慕う者など存在するのかと自他含め首を傾げるもので。「一応俺は御前さんの主人なんだがなァ……、まァいいさ」手招きを部屋へ向かい入れと受け取れば木箱を彼の元へ運びひと一人分距離を置き腰を下ろせば無遠慮に木箱の蓋を開けて。中には一見しただけでも上質な数着の着物が入っていたが特に目をひいたのは赤の着物。女物かと勘繰る迄の鮮やかな赤が目に焼き付いては「まるで金魚みてェだなァ」と声を漏らして)
(/素敵だなんてとんでもない、世辞でも嬉しいばかりです。生意気な子畏れ多くも大歓迎に御座います…!此方こそ愚息ですが何卒宜しくお願いします。ここらで背後は失礼させて頂きます…!)
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