うん…知ってる。 (自分の頭を撫でる手付きが嫌に優しくて、さっきまでの不安が解かれるような感覚になんだか泣いてしまいそうで。もし相手が自分の前からいなくなったらと考えるとどうしようもなく怖くなって、いつもの軽い「好き」をくれる相手に、きっとそれはまた自分を安心させるためだけの言葉なのだろう、なんて悪態をつく代わりにそっといつもの返答をすれば、相手の着物を軽く握って。)