土佐人 2015-05-26 05:15:51 |
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「フム……ガンダムらしいが、このなんというかな、マシーンとしては、複雑になっていく一方なのが、気にいらんな」
ブライトは、このコクピットに、自分の息子のハサウェイがすわっていたことなどは、想像がつくことなどではなかった。
「でも、艦長。不穏分子がつかうモビルスーツに、ガンダムという名称をつかうなんて、許せないでしょう?」
メカニック・マンが、整備台でいった。
ブライトは、シートの下から抜け出し、ガンダムの煤まみれの顔を見上げて、
「そうでもないさ。歴代のガンダムは、連邦軍にいても、いつも反骨の精神をもった者がのっていたな。そして、ガンダムの最後は、いつもこうだ。首がなくなったり、機体が焼かれたり、バラバラになったり……。しかし、反骨精神は、ガンダムがなくったあとでも、健在だったものだ」
「そういうものですか?」
メカニック・マンは、整備台を降りはじめたブライトのあとから、ガンダムを振りあおぐようにしてつづいた。
小説『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』12 ビフォー ザ ディ 本文 ブライト・ノア メカニック・マン より
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