匿名 2015-05-21 11:51:21 |
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…オーケー、すぐに戻るよ
(諦めたらしい相手から了承の言葉が返ってきたことに安堵しては部屋の外へと足を踏み出そうとする。不意に服を引かれたように感じて振り返ってみるがそんな様子はなく相手はこちらに背を向けているばかりで。そもそも相手が自分を引き留める理由も見当たらず気のせいだったかと向き直ろうとした直後、早く、と聞こえれば再び相手の後姿を見詰めて。少し離れるだけだというのに言葉のせいか、彼がどこか寂しげに見えるものだから今すぐ抱きしめてしまいたくなる。そんな衝動に駆られるのを抑え込み、できるだけ優しい声色でそう返しては後ろ髪を引かれながらも目的の場所へと向かい。ああ言った以上相手を待たせるわけにはいかない、薬箱の中を探りすぐに軟膏の入った小さな容器を見つけ出してはそれを手に取って。歩みを速めて部屋へと戻ればただいま、と声を掛けつつ元いた場所へと腰を下ろす。これからの手当ての邪魔になる己の手袋を両方とも抜き取ってしまうと片手を相手の前へ静かに差し出しては「はい、もう一度見せてごらん」そうあやすような言葉と共に微笑みかけて。相手のはっきりした返答に疑いの余地はないのだがきっと思い違いをしている。相手が受け入れてくれているのは自分が向けているどろどろとした感情を知らないからに違いないし、それなら尚更知られたくない。どこまでも真っ直ぐな相手の視線が刺さるようで目を伏せる。それにしても、勝手に行動をして勝手に焦る自分は相手に大層不審に映っているだろう。もっと慎重にならなくてはとこっそり息を吐いては「ううん、それなら良いんだ。ほら、誰か来たら…って言っていたから怒られるとばかり」すぐに笑みをつくると先ほど外から話し声がしていたのを思い出しては話を変えるようそう口にして。)
(/体調まで気にかけて下さるなんて、どこまでお優しいのでしょう…
こちらの方こそたくさんありがとうございます。
貴方様がいてくださって良かったです、お陰様で頑張れます!
それではこちらも失礼させていだだきます。
何かありましたらいつでもお呼び下さいませ!)
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