ゴーストバスター 2015-05-10 22:45:45 |
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へぇ、姐さん。ご忠言痛み入りやす。…ってまぁ、”禍い転じて福と為す”って言葉もあるし使い方次第でしょ。
(まるで蓮っ葉な女性を思わせる様な相手の語り口に悪戯心が湧いたのか、神妙な面持ちを作り半端者の下っ端が使う様な口振りで返し。しかし自らが言葉を使って禍を祓う生業に身を投じている為、言葉遊びをするかの如く能天気な台詞を返し。相手の心情等知る由もなく、何処となく照れ臭そうな相手の姿を楽しげに眺めては「凪さんの色っぽい表情も好きだけど、照れてる顔も好きだよ」なんてまるで”恋人”が言う様な甘ったるい台詞を囁き。「凪さんはホントに誘い上手だね。…俺のこと変態って言うけど、ヒトのこと言えないんじゃない?」獲物に飢えた獣の様に悦楽を求める瞳に視線を重ねては嗜虐的に歪んだ笑みを口元に滲ませ。お望みならばと柔らかく唇を食み口付けを施した後、今度は荒々しく舌先で相手の唇を抉じ開け味わう様に舌を絡め。交渉を提案して来た相手の表情は自信に満ち溢れた笑みで彩られ、その提供物は余程の代物なのだろうと推測し。複雑な心境で耳を傾け明かされた取引品の名を聞けばハッと息を詰め「真経津鏡…八咫鏡か。そんな大層な物、そうそう人の手に渡る訳が…でもレプリカって可能性も…」等と相手が放った”捨てる”云々も最早意識の外といった様相でブツブツと自問自答の呟きを紡ぎ。講義で耳にした覚えのある『日本書紀』や『古事記』の伝承、その記憶に混じって浮上する”持ち主”である相手の素性や入手経路についての疑問…様々な思考が入り乱れ暫し沈黙した後、大きく息を吐き出しては決意を灯した瞳で相手を見据え「それが本物ならお釣りを払わなきゃいけないくらいの代物だ。此処は潔く飲ませて頂きましょう」と物々しい口振りで惚れ薬を飲む事を承諾し。相変わらず猫を思わせる様な気紛れさに小さく笑み零しては「じゃあ、恋しくなったらお言葉に甘えよっかな。…そん時は暇じゃなくても”その気”にさせるけどね」なんて不敵に笑みを深め。悪戯めかし誘惑する相手の仕草に眉尻落として困った様に笑って見せ、促されるまま距離を縮めれば目蓋を伏せて首筋への刺激を享受し。「さっきのは冗談。目隠ししたら凪さんの目が見れないし、猿轡したら声が聴こえない。…でも、念のため縛るのだけは許してね」どうも相手の反応を鮮明に鑑賞出来ないのが気に召さないらしく、しかし相手が承諾した事に甘えて手首だけは拘束させて貰おうかと緩く首傾げて。先程の相手の仕草を真似て首筋に唇を寄せ淡い痕を残せば、相手の手首を半ば強引に掴んで頭上で纏め上げ再びネクタイを用いて拘束し。少し満足げな面持ちで相手の纏うナース服のボタンを緩慢な手付きで腰元まで外して行けば「好きにして良いって言われるとゾクゾクするね。…ホントは此処にピアス開けちゃったりしたいんだけど、それは反則かな」と恍惚とした眼差しを向けつつ、相手の胸元へ掌を這わせれば突起を親指の腹で軽く潰す様に弄び。折り畳み式の携帯をチラリと横目で見遣り、今時珍しいなんて思いつつ「へぇ、お菓子好きには堪らないツテだねー。てっきり貢物か何かかと思ったよ」と何食わぬ顔で不躾な台詞を吐き。意味はあるのかとの問いに悪戯っぽく笑っては「凪さんを戸惑わせたかっただけ」と軽い調子で返答し。首を横に振る仕草を見て乾いた笑み零しホッと安堵するも、胸板に口付けを受けてはバッと相手を引き剥がして「心臓の音聴こえる、から、駄目」と焦った様子で顔ごと視線を伏せ。下着についての返答聞けばそれをすっかり信じ込み、盛大に吹き出したかと思えば「ふはッ、ふんどしとかギャップが斜め上過ぎるでしょ…ッ」と大爆笑しつつ笑い過ぎて捩れそうな脇腹を押さえ。「んー、孔雀と戯れられるカフェとかあれば良いんだけど…てか、そんなに好きなんだ。ちょっと嫉妬しちゃうねぇ」相手の鳥に対する熱中っぷりを目の当たりにしては思わず笑み零しつつ面白そうに聞き入って。相手がフェラーリを所持しているらしき返答にまず驚愕露わにし、次いだ言葉を聞けば高級車を要求したものの維持費にまで気が回らなかったため「うん…俺、国産の軽で我慢するよ」と落ち込んだ様に肩落とし。「あぁ、そうだっけ。…いや、マッチで火ぃ点けてくれる人は”昭和の女”って感じの人が多くてさ。何か…そういうのに弱いんだよ」此方から尋ねたにも関わらず気の抜けた様な相槌を打っては、気怠げにソファーに背を預けて胸中に抱いている勝手なイメージを呟いて。「…本気で凪さんに惚れちゃう前に朝日が昇れば良いな」ポツリと口を衝いて出た独り言を誤魔化すでもなくそのまま口を閉ざせばゆるりと目蓋を伏せて。「確かに、先が見えない方がスリリングで楽しそうだよね。さて”幸せな結末”を求めて旅に出た凪さんは何処へ行き着くのか…次号へ続く」自らのグラスに日本酒が注がれるのを見れば軽く礼を述べ、少しずつグラスを傾ければ酒気が回ったのか眠気のせいか漫画の最終頁の様な台詞を紡ぎ。肩口にひたりとした湿気を感じてはまた泣いてるんだろうな、なんて薄っすら察しつつ密かに笑み零し「うん。なんかもう、何回キスしたかも覚えてないや…って、死ぬまでとかどんだけ言うつもりなの」と困った様な愉しむ様な複雑な感情が混ざり合った声音で返し、ついでにポンポンと優しく相手の背を撫でて)
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