桃亜 2015-04-30 21:55:36 |
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渚カルと…モブカル?
「あ、あのこれ…机に置いてありましたよ?」
そう言って渡してきたのはいちご煮オレ。そういえば置き忘れていた。
「あぁ、ありがとね奥田さん」
「は、はい!それでは!」
そう言って去っていった。丁度喉が渇いていたのでストローを刺し、口をつけちゅーちゅーと吸い始める。でもなんか……
「なんかいつもより……苦い?」
そう感じたのは疲れているからか?いや、今日は特に忙しくもなんともなかった。なら疲れるはずがない。おかしい、そう感じた時には、視界がぐにゃりと歪む。耐えられなくて崩れ、座り込む。意識を手放す時、水色の何かが見えた。
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「ん…んー」
「あ、起きた?大丈夫、カルマ君?」
瞼を開ければ渚君が居た。
「う…ん、大丈_____」
この言葉の続きは言わなかった。いや、驚いて言えなかった。
何か異変があったから。
1、俺はこんなに声が高くない。声変わり前に戻っている。
2、俺の見間違えではなければ俺の体が小さくなっている。最初、何か体に違和感を感じた。
3、渚君の息が少し荒い。顔も少し赤くして。
「渚君、風邪?」
普通にそう思った。調子、悪いのかな?と思っていた。
「大丈夫、風邪じゃないよ!ほらほら元気ー!」
そうジャンプしてみせる渚君。なら何故こんなに息が荒いのか。
俺は気づいた。渚君が不審者の姿と重なったような気がした時に。
「あ、あのさ…もしかして息が荒いのって……興奮しt((「違うよ!断じて違うからね!」
必死になって言い返してきた。まぁ…こんなに否定するくらいだ、手を出すなんてことはないだろう。そもそも俺に出を出すこと自体あり得ないし。
「さて、渚君。質問し遅れたけどどうして俺は幼児化しているのかな?」
「えぇっと……えぇー、可愛いと思ったから?」
「違う。なんか違う」
「えぇーでも」
「もういいよ………あ、でもさ、俺が幼児化したんならここら辺ぶらついても怒られないよね!実はさ、まだここら辺で行ってないところがあってさ。先生の暗殺のヒントになるもの探さないとね!」
そうと決まれば早速行こうー!
「待って!不審者に襲われたらどうするの!?」
不審者は君な気がするけど気にしない。大丈夫大丈夫!と笑って目的の場所へ走った。
渚君が心配な顔をしていたけど、大丈夫だよね?
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「ねぇ君、何か欲しいものあるかい?」
早速絡まれた。俺に喧嘩したいですオーラでもあっただろうか。
というか今回はなんだか違う気がする。渚君が言っていたような不審者だろうか?
見た目は普通にいい人そうなのに。結構イケメンの部類に入るであろうその顔は、よだれが垂れていて何か残念になっている。
「んー、強いていえば〜……いちご煮オレかなー?」
ここで怯えたら相手の思い通りになったようで嫌なので、余裕そうに対応する。内心少し焦っているが。それにいちご煮オレはあまり売っていないレア?な飲み物なので探すのに時間が掛かるはず。そもそも買いに行くのに時間が掛かるので逃げる隙ができる。そう思ってたのに。
「いちご煮オレね!持ってるよ」
可笑しい。なぜ持っている?
「へ、へぇー。なんで持ってるのー?」
「ふっふーん、実はねお兄さん、占いができるんだよ。今日のラッキーアイテムはいちご煮オレだって結果が出たんだよ」
なんだその占いは。困るよ占いさん。なーんて八つ当たりか?
「ねぇ、これ、欲しいよね?」
「い、いや欲しいけど……くれるの?」
「ふふ、さあどうだろうね。君は頭が良さそうだ。嫌な予感でもしてるだろう?でもその予感は当たるかもね」
そう言って俺を押し倒す。……………押し倒すってやばいじゃん!?
「あ、あの…お兄さーん?」
殴ってでも逃げたいが、力が入らない。まさか力まで幼児化するとは。しかも相手が思っていたより強い。
「ん?何かな?」
満面の笑みで返事をする。なんかムカつく………!でも抵抗できる力はないし……
相手をキッ、と睨めば少し笑ってくる。
「そんな睨んだって止めないよ?一人でいる君が悪いよ」
そう言ってお兄さんが服に手を滑り込ませ………
「ひゃ…ぁっ!?」
無駄に上手い。嫌だって程快感が押し寄せてくる。
「いい声出すね。感度もいいようだし……もう少しいじめてみよっかな?」
「や、やめ…ぅ…ん!やだっ、はなし…はぁっ…んん!」
「うん、可愛い。小学生にしてはエロいじゃないか」
耳で呟いてきた。相手がキスしようと顔に近づいた時。
「ねぇ僕のカルマ君に何してるの?」
そんな見覚えのある声が聞こえて、安心する。声の主の方を見た。
「あ、カルマ君涙目と赤面ってもう可愛いとしか言えない。天使としか言えないよ!」
変態2だった!?てか助けてよ!
「君は?」
「さぁ?ただカルマ君の友達だよ」
「……これはまぁ悪者の私は逃げるという選択肢しかないみたいだね」
馬乗りしていたが立って俺から離れる。
「逃がさない!絶対に!カルマ君こんな目に合わせて…責任取ってもらいます!」
渚君お母さん?ってか……前に行って喧嘩しようとしている。
やばいな、相手の力を感じたがかなり強い。渚君が勝てるとは俺は思えない。なので……
「渚君、俺は大丈夫だからもう行こ?」
やっぱり危険な目に合わせたくない。
「頭がいいね、彼は。君が僕に敵うはずがないよ」
そう言って去っていった。誰だったんだろうあの人。少しあの人の微笑みに恐怖を感じた。
こうして俺たちは学校へ戻る。ころせんせーに事情を説明したら怒られた。渚君がお母さんでころせんせーがお父さんみたい。そう思って笑った。
因みに襲ってきた人はあの例の花屋だったらしい。
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