桃亜 2015-04-30 21:55:36 |
通報 |
ガラ、と教室の扉が開き、誰かが入ってきた。
そこに目を向ければ、目立つ赤い髪の持ち主。
そして僕たちがたった今話していた男の子。
カルマ君が、教室に入ってきた。
『…襲おうか』
先程の言葉を思いだし、3人で頷きあう。
一斉に立ち上がって、彼に近付いていった。
渚「カルマ君」
業「なーに、渚君」
少し気の抜けた可愛い返事に、危うく僕の理性は壊れそうになる。
大方外で寝てきたんだろう、きっと今だってまだ半分寝ている筈。
だったら、捕まえることは簡単だ。
3人共考えていたことは同じらしく、次の瞬間にカルマ君は僕たちに囚われていた。
流石のカルマ君も3人に攻撃されたら耐えられないのか、よろけて床に倒れこむ。
一緒に僕たちも倒れこんで、なんと言うか、そう__カルマ君を押し倒す形になっていた。
この状況が原因か、倒れこんだ衝撃か。
カルマ君は完全に目を覚まし、珍しく慌てている。
業「ちょっ…、退いてよ」
渚「嫌だよ。こんな滅多にないチャンス、絶対に逃さない」
言えば、カルマ君は3匹の狼に囚われた兎。
狼は、自分の餌を逃がすことはしないでしょう?
業「…ッ……」
まずは手始めに、キスを。
触れるだけの淡いキスから、深く深く甘いキスへ。
最初は必死になって抵抗していたカルマ君の力が、次第に抜けていくのが分かる。
業「ん、ふ……」
額や首筋には汗が滲み、涙目のカルマ君。
首筋の汗を指で優しく拭えば、びく、とカルマ君の背中が小さく反れる。
…___プツリ。
僕の理性は切れた。
他の2人も同じだろう。
この目の前にある甘い甘い餌を、僕らは美味しく頂いた。
トピック検索 |