南棟だったはずだから…あっち? (抵抗感なく彼の手を握り返しながら、問い掛けに答えるべく視線を左右に何度か移動させて思い出そうとし。しばらくしたのち、合っているかどうか心配なこともあってか、若干不安が交る声で思い当たる方向を指差して、「たしか化学室が近くにあった気がする」とそちらのほうへと足を進めながら)