白虎 2015-01-24 07:18:32 |
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«物語»
4人の子供は別に姿を消した訳では無かった。
森の中には東西南北、其々に祠が存在する。
4人は別々の祠に赴き、願った。私に、闘う力を、資格を、勇気を下さい、と…。
朱雀、青龍、白虎、玄武は各々に言った。
“それでは対価を戴く。良いな?力を使う毎に命も削られる。お前には其の覚悟が有るか。”
でも、対価は其れだけではなかった。ある者は記憶、ある者は感情、ある者は心…等。神と人の禁忌の契り故に詳しい事は解らないが、4人は確かに“失った”のだ。
その代わり、仇と闘う為の力も、資格も、勇気も手に入れた。
本当に其れで良かったのかは神のみぞ知る…否、誰も知らないだろう…。
其れから11年。未だ幼かった彼女、彼等は成長した。
契りを交わした後、何事も無かった様にふらりと戻って来た4人。
誰が聞いても覚えてない、と口を噤むのみ。
只管剣の腕を磨いた。
何時しか四神様の化身、化物退治の為に修行に行っていたと囁かれる様に。
式神騒動も鳴りを潜め、市井にも活気が戻った矢先、また起きたのだ。
皆が恐れていた式神騒動が、辻斬りとなって。
酔漢の様な動作で何処からともなく現れ、斬る。だが、市井の人々は怯える事はなく、寧ろ強気になっていた。
だって、四神様の化身が現れたから。
そんな4人と町人、そして…、黒幕達のお話お話…。
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