【H×H】笑いが止まんないくらい、【非募】

？ならいいけど……ん、あーん
(少々慌てた様子ではぐらかす相手を不思議そうに、且つ訝しげに見つめつつも相手がそう言うならとそれ以上は追求するのをやめ。それよりも再び相手に食べさせてもらえるハンバーグの方が楽しみで、つい笑顔が溢れながら先程同様口を開けて受け入れて。「ふふっ、やっぱりおいしい！じゃあ次はお兄ちゃんね？…はい、あーん」自身の口の側に少々ソースを付けてしまったもののそれを気にする素振りもなく、続けてスプーンに乗った一口大のオムライスを相手の口元へと差し出して)

はいはい、分かってるって。…あーん、
(相手の様子からしてどうやら心の底から食事を楽しんでいる様で、それを見れば心中でガッツポーズを。続いて相手に差し出されたオムライスを一口に含めばもぐもぐと咀嚼し、その味を楽しんで。ちらりと相手を見れば口の端についたソースが目に映り、その滑稽さについつい堪え切れず笑い出してしまい。そして相手の口元に手を伸ばせば「アルカ、ソース付いてる」と人差し指でソースを掬い取り、そのまま恥ずかしげもなく己の口に運んで)

？…あ。…ありがとう。
(己が差し出したオムライスを口に含んだ相手を満足そうに見ていれば不意に笑い出す相手。自覚がなかったためきょとん、と相手を見つめるも、次にソースを掬われそのまま口に運ばれるのを見れば漸くはっと気付き。今まで気付けなかった羞恥とそれをすんなり自分の口に運んでしまう相手の仕草への気恥ずかしさが相まって、珍しく薄ら頬赤らめながらへらりと照れ笑いしお礼を言って。その照れを誤魔化すためか、手元のオムライスに視線落とし握っていたスプーンで再び食べ始めて)

…？
(相手を見遣れば若干の羞恥と照れ臭さを感じさせる表情が目に映り、ひょっとしたら照れているのだろうかと思案して。しかし何も兄妹同士で照れる事はないだろうとその考えを撤回すれば皿に残った最後の一切れを口に運び、食事前にも伝えた通り「…デザートでも頼むか？」と提案しテーブルの傍らからメニューを取り出しデザートの頁を広げて。)

うん、食べたい！
(自身の誤魔化しが上手くいったのかは疑問だが、此方の照れに特に気付く様子もない相手にとりあえず安堵し。最後の一口を口に放り込み、スプーンも口に含んだままもごもごしていればデザートの頁を広げる相手。それを見れば口に入れたままだったスプーンを空の皿へと放り出し、相手と共に覗き込み。美味しそうな写真がずらりと並んだその頁をじっと見つめながらうーん、と唸って考えるさまは真剣そのもので。暫くそうしてから「私フルーツパフェがいい！」と写真を指差し、「お兄ちゃんは？」と相手に視線向け)

(真剣そのものの表情でメニューを見つめる相手にまたもや頬を綻ばせそうになり、"夕飯だけで何こんなにニヤついてんだよオレは…"と心中で己に一喝し。)
…じゃ、オレはこのチョコレートパフェってヤツで！
(どうやら早々に注文の品を決めた様子の相手。イチゴやバナナに彩られたパフェの真隣の写真、チョコレートパフェを指さし。そして次に目に止まったのが『お好みでサイズを選べます』の文字、どうやらS、M、Lからサイズを選択できる様で。)

ねぇ、お兄ちゃん？これってパフェのサイズのこと？
(己も相手と同様、サイズについての記述が目に留まりそこを指差して首を傾げながら相手に尋ね。パフェにサイズなんてあるんだー、と半ば感心しつつどうしようかな？と考えて。相手と分け合ったとはいえ今しがた一人前のオムライスを食べたばかり。既に満腹に近い気もするが甘いものは別腹な気もして、またもやうーん、と唸って考え込んでしまい。SかMどっちにしよう？と頭を悩ませながら、不意に相手を見つめ「お兄ちゃんはどうするの？」と意見を参考にしようと問い掛け)

らしいな…。
(こくりと一つ頷けば、「んー、どうしよっかな…」と何やら悩んでいる様子で。サイズについて頭を悩ませているのかと思いきや、相手の問いに対し「決まってるだろ？Lだよ、L」とさも当然の様に答え。他に類の見ない甘い物好きの前にはサイズ等微々たる問題であって、本当の問題は始めから幾つも頼むべきか後から頼むべきかであった様子で)

流石お兄ちゃん…
(自身が頭を悩ませていた問題は相手にとっては悩む余地さえ無かったらしく。改めて相手が無類の甘いもの好きであることを知らされた気がして目を丸くしてしまい。それに触発されたのか、じゃあ私もMにしよ、なんて密かに悩みを解決しつつ、「サイズじゃないなら何悩んでるの？」と、まさか他のデザートを頼むタイミングを考えているなんて思いもせず、それ故相手の悩みの種を予測しきれないままに問い掛け)

折角来たんだから、その分食べなきゃ損じゃん？
(何を今更、とでも言いたげな表情で語れば相手の問いに対し「…他に何食べようかとか、いつ頼もうかとか…なんだけどさ」と神妙な面持ちで告げ。そして取り敢えずはチョコレートパフェだけ頼むか、と結論付けると呼び鈴に手を掛け「アルカはフルーツパフェだよな？サイズはどうすんの？」と問い返して)

あ、うん！私はMサイズ！
(当然とばかりに自身の質問に答える兄の姿にある意味圧倒され、何でミルキお兄ちゃんみたいに太らないの？そんなに激しく動いてるの？と疑問を抱いていれば、此方の注文内容を確認されて。こくりと頷き再び笑顔を浮かべては、先程決めたサイズを告げ。なんだかんだ楽しみなのは己も同じ。足をゆらゆらさせて注文前から届くのが待ちきれない様子で)

はいはいっと…、…まさかアルカ、オレがその内ブタくんみたいになるんじゃないかって心配してんの？
(長い間離れていたとはいえ兄妹は兄妹、表情や仕草を見れば相手の意図は何となく理解出来て。肩を竦めて見せれば「大丈夫だって、いっつも食べてる訳じゃないしね。ミルキは動かねーからブタになってんだよ」と相も変わらず実の兄を皮肉げに評し。言い終えると呼び鈴を鳴らし、店員を呼べば「フルーツパフェのMサイズ、あとチョコレートパフェのL追加で」と慣れた様子で再度注文を。)

へ？…だ、だってー…
(ずばり自分の考えていたことを言い当てる相手の発言に思わずきょとんとし間抜けな声を出してしまって。すぐにはっと我に帰れば、苦笑いなようなそれでいてバツが悪そうな表情を浮かべ。兄を皮肉る相手の言葉を聞けば、自分はそんなによく知らないまでもミルキが引きこもりなのは何となく知っており、そのせいか妙に納得してしまって。「それじゃお兄ちゃんは大丈夫？私も？」と、実は自分自身のことも不安だったのか、確認するかのように問い掛けて)

…当たり前だろ？
(さも当然そうにそう答えれば「今はあんな狭い家より、ずーっと広い世界にいるんだぜ？そんだけ動くんだからさ、寧ろその分食べなきゃ持たないね」と皮肉を込めて言い。確かに自分達の過ごしてきたゾルディック家の敷地は狭苦しいどころかごく平凡な家庭の其れより遥かに広大ではあったものの、行動や生活を制限されてきた己にとっては窮屈以外の何物でもなく。その為、家を出て世界を旅するという夢が今、しかも大事な妹と叶えられた事に其れなりの幸福を感じていて)

うん…！
(狭い家という相手の表現は半ば幽閉状態であった己には痛い程に響き。それ故相手から投げかけられた言葉も必然的に己の中に染み込むように入ってきて、外に出たんだ、これから旅に出かけるんだ、という実感が改めて自身の中に湧いてきて。瞳どころかその表情全体すらも輝かせながら大きく頷く。すると丁度その時それぞれのパフェが運ばれてきて。自分のそれは通常の大きさよりも少し大きいかな、というくらい。相手のそれは、自分から見れば2人分ありそうに見え。先程からの会話もあり、遠慮する理由もなくなったためか、「おいしそー！」とパフェを覗けば、早速「いただきまーす！」とスプーン片手に両手を合わせ)

(長い間家の敷地内どころかその狭い一部屋に幽閉されていた彼女にとっては、今この状態の幸せが身に沁みて感じられた様子。その活き活きとした表情に此方も笑顔になって。そして気付けばいつの間にか注文の品が運ばれて来ており、そのパフェを目にした途端年相応かそれ以下の様な無邪気な笑みを見せればきらきらと瞳を輝かせ、相手に続き「いっただきまーすっ」とスプーンを手に取れば次々と口に運んで。)

んー！おいしー！
(口内に含んだ瞬間口の中に広がる甘さとフルーツの酸味が絶妙で思わず頬に手を添えて。料理が美味しい店はやはりデザートも美味しいらしくまさに大満足な様子。「お兄ちゃんいつもこんなの食べてるの？ずるい」と家出後の兄が少し前に別れた友達と共にいつもこんな至福のひと時を堪能していたのかと頬を膨らませ。忙しく表情を変化させる己だが、これもゾルディック家の中であればなかなかないことであり、無意識のうちにそれさえも楽しみつつあって。)

(相手の言葉にきょとんと目を丸くすると、直後敢えて意地悪く「まぁね？いいだろ」と返せば悪戯っぽく微笑んで。相手の言う様にいつも食べているという訳ではなく、幾らハンターライセンスや大量の資金があるとはいえ一々店を探す時間も無かった為当然普段は食事に余り拘ることもなくて。しかし今は特定の大きな目的は無く、久々に妹と過ごせる貴重な時間を大切にしたいと考えており。「ま、これからは好きなだけ食べさせてやるからさ。ほら、あーん」と言葉通り己のパフェからチョコレートアイスをスプーンに一口大に掬い取り、相手の口に運んで)

むー…約束だよ？
(相手の悪戯っぽい笑みを見ればそれとは対照的にむす、とした表情で唇尖らせるも、続いた言葉とそれを証明するように差し出されたスプーンのおかげで機嫌は直ってきて。約束だと確認しながら大きく口を開き、スプーンごとチョコレートアイスを口に含んで。口内で溶けていくそれにすっかり表情も元の笑顔に戻り切って、「チョコレートおいしーい！…はい、お兄ちゃんもあーん」と生クリームを纏ったフルーツをスプーンに掬い上げ相手の前に差し出して)

わーかってるって、アルカこそ食べたい物考えとけよ？…、…あーん。
(何しろ資金は勿論、時間も今の所はたっぷり残されている。相手に次食べたい物を考えておくよう促せば、目の前に運ばれてきたフルーツに視線を落として。素直に口に含めばその甘さと酸味に思わず頬を綻ばせ。そしてふと思い立ったのか「…なあ、アルカはこの後何処行きたい？」と頬杖をつきつつ問い掛けて)