主 2014-12-04 00:00:20 |
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>富塚 彼方
「えぇ、これから鋼我の店に差し入れを渡しに行く途中なんです。でも…ちょっと色々あって…」
少し困ったように微笑みを浮かべ相手を見つめる。
今日は依頼の後に頼まれてしまった為、時計を家においてきてしまい、時間はわからないがきっと家を出てから相当時間がかかっているのかもしれない。それもそのはずだ…そこらへんにいる陽魂達がちょくちょく軽い悪戯をしてきた為、結局無視することが出来ずに話を聞きながら二神の店に向かっていたのだった。
…まだまだね…私も。
風呂敷ごしに荷物の下を触ると、家を出た時に感じていた暖かみがなくなっており、少し残念そうに眉を下げ小さく息をはく。
ひんやりとした静かな夜風がふき、彼女の長い髪を揺らす。…寒い…。思わず小さな声でそう呟くと、ふと思い付いたように相手を見つめる。
「…こんなところで立ち話もなんですし、もしよかったら、一緒にお店へ行きませんか?」
ちょうど二神の店までは、此処から真っ直ぐ歩けばすぐにつくはずだと思い、提案し
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