風人 2014-11-30 06:00:58 |
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『マドンナ・ヴェルデ』を読み終えたけど『ジーン・ワルツ』が医者である理恵先生の視点で書かれ終わってたの対し『マドンナ・ヴェルデ』は理恵先生の母親であるみどりさんの視点で書かれ物語に幕を閉じてる。
医者である理恵先生と母親であるみどりさんを対比させながらテーマである代理出産を問いている。
みどりさんは代理出産などの医療技術を“神の領域”と感じたり思うことは一般人の我々と同じ視点や感受性と思う。
なおかつ作中では理恵先生は母親であるみどりさんを半ば騙してるも同然なまま子供を宿すんだから怒りもあると思う。
ひとりの子供(作中では双子)を生んだり育てたりの意味は親でしか訴えられないと切実に思う。
みどりさんは娘である理恵先生と戦うために彼女が離婚した旦那さん伸一郎さんに協力や親権をお願いするために手紙でやり取りして親権を得る。
最後はネタバレのひとつになるけどマリアクリニックのマリア先生によってようやく両者は和解するに至る。
代理出産は誰が妊娠や出産して誰が親か誰が育てるかという普通の妊娠出産よりも難儀な問題を抱えてるのが如実に『マドンナ・ヴェルデ』にあらわれてたと思う。
書いてるのが男性の海堂尊先生というのが『ジーン・ワルツ』もだけど読んでるうちに忘れる(笑)。
読後した後に本当に海堂尊先生が書いたの!?がギャップある本。
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