風人 2014-11-30 06:00:58 |
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今年は『ブレイズメス1990』『ナニワ・モンスター』『ケルベロスの肖像』『輝天炎上』『玉村警部補の災難』『モルフェウスの領域』『外科医須磨久善』と海堂作品を七冊読めた、例年にない本に出会えた年。
個人的に名作だったのは『ブレイズメス1990』『ナニワ・モンスター』『外科医須磨久善』の三冊。
『ブレイズメス』では謎の人物だった天城雪彦の鮮烈な魅力や人物像。
ギャンブルと人の命をおなじように扱ってみえるように誤解されがちだけど人生がかかっているとしたら全財産を投げ出すくらいの覚悟や手術も必要ではないだろうかと思う。
『外科医 須磨久善』を読むと天城雪彦先生のモチーフは現実の須磨久善先生なのが伝わる。生き方、思想、行動力、運などすべてではないだろうけど。天城雪彦先生にいくぶんフィクションとしての魅力はあるから。
天城雪彦先生も須磨久善先生も医療の現実や社会に立ち向かう姿勢は重なる。『ブレイズメス』『外科医』どちらも読めば伝わるはず。
『ナニワ・モンスター』はまさに日本国内の架空のウィルスに経済戦争シミュレーションモノ。
多くの物語のなかであれこれ謎の動きをしていた彦根新吾先生の謎が明らかになる。
『イノセント・ゲリラの祝祭』『アリアドネの弾丸』『極北ラプソディ』などで何をやってるんだと思いながら追いかけていたら浪速府村雨府知事と一緒になって地方独立を謳い浪速府に医療庁の創設をたくらんでいたとは。読んでて吹っ飛んだくらいに天城雪彦先生とは違う意味で衝撃あった。
来年は『スリジエセンター』と『スカラムーシュ・ムーン』は読んでみたい。
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