風人 2014-11-30 06:00:58 |
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『ブラックペアン1988』『ブレイズメス1990』あと未読の『スリジエセンター』が『桜宮サーガ』の世界ではバブル時代にあたる。
『ブラックペアン』には花房さんとデートする若き日の世良先生が「となりのトトロ」を見に行くという描写があったり『ブレイズメス』の時代には医療従事者たちが病院の食堂で食事をする場面があったり21世紀の今日(こんにち)からしたらあきらかにちがうのが伝わる。
バブル時代で浮かれる日本人の姿を海堂尊先生は医療については荒波の時代として書いてる節はあるかもしれない。
作品内の高階先生と天城先生の対比を見る世良先生が客観的にふたりを見つめることにも時代の息吹きがあるかもしれない。
またノンフィクションである『外科医 須磨久善』は冒頭からいきなりバブル時代の現実のなか須磨久善先生の活躍が語られる。
以前にも書いたけど『ブレイズメス』の天城先生と現実の須磨久善先生は重なる。
フィクションあるいは現実にせよ高度成長期とはちがう意味で日本人が輝いていた時代かもしれない。虚飾であった可能性も否めないが。
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