風人 2014-11-30 06:00:58 |
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書き手の海堂尊先生にしてもかんたんに国家は変えられないのはおそらく理解はされているでしょう。
あくまで架空の『桜宮サーガ』の世界を通してこういう考え方もあります、提示(プレゼン)してるとも考えられる。
『イノセント・ゲリラの祝祭』の医療庁、『極北ラプソディ』のドクタージェット構想、『ナニワ・モンスター』の日本三分計画などひとつひとつのパズルの組み合わせは壮大。
『祝祭』でしたか。医療あっての国家という発言。国家が疲弊するなか国家を支えるのは国民。
だけど国民を支えるのは医療という土台。それが崩壊した現代に何が医療にできるかという提唱。
Ai(オートプシー・イメージング)による画像診断、『ナニワ・モンスター』での解剖率百パーセント(実数は八十ではあるが)、市民が安心して健康に生きられる社会。
だけど現実には壁がいくつもある。
医療と司法の対立は続く。『スカラムーシュ・ムーン』で如何なる決着をつけたか私は知らない、未読だから。
だけど、各々の作品を読むといろいろな人物たちの思惑思想感情気持ちなどが複雑に絡む。
現実の社会とほとんど差がないくらいに詰まっている。
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