猫柳 2014-10-31 22:41:03 |
通報 |
《3》
「ねぇ典明くん、明日一緒に遊ばない?」
「え……う、うん。別に良いけど。」
「本当に? じゃあ明日の午後1時にこの公園で遊ぼう!」
「良いよ。」
乗り気ではなかったのだが、取り合えず頷く花京院。
__そう言えば、他人と一緒に遊ぶのは久し振りだ。
不意にそんなことを思った花京院は、ふ、と頬を緩めた。
例え承太郎の笑顔が偽物だったとしても、こうして誰かと『約束』をすることは花京院にとってはとても嬉しいことだった。
「承太郎ー? もうお夕飯の時間よ、お家に入りなさーい。」
公園の入り口付近から承太郎の母親が承太郎に呼び掛けた。
「あ、ママ! うん解った! …じゃあ典明くん、また明日ね。」
「う、うん、またね…!」
元気に返事をするなり走って行く承太郎に、花京院は必死に手を振った。
トピック検索 |