主 2014-10-18 23:38:13 |
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((ありがとうございます、それでは絡み文を出させていただきますね
(日も落ちかけて周囲もだんだんと暗くなってきた。今朝方出発した街で買った地図によるともうすぐ次の街のはずなのだが当たりには平野が広がるばかり、千里眼で周囲を確認した所後歩いて丸一日かかる距離の場所で発見した。今しがた飛んでおけばよかったなどという愚痴を漏らすのもバカバカしい、雲行きも怪しくなり一雨来そうだ。ここで一夜を過ごそうと鞄から取り出したのはテントでも寝袋でもなく、古ぼけたドアノブ。それを何もない空間の、ちょうどドアの取手の高さに地面と垂直になるようにかざすと、何もない空間から一枚のドアが出現する、さも当然のごとく、そのドアをあけると広がっているのは先ほどの草原ではなく無数の本でうめつくされた本棚の列、その空間へ入りドアを閉じると、男の姿はそこにはなく、ただドアだけがぽつんと佇んでいる。男が消え、ドアが閉まった瞬間にちょうどぽつぽつと雨が降ってきた。
今日はもう、日記を付けるだけだな
(誰に言うでもなくポツリと呟く。普段無駄なことは口にしない主義ではあるが長旅ともなると人と離さない時間は短くはない。こうやって独り言でも吐かないとなんというか、喋り方を忘れてしまう気がするのだ。
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