ハナミズキ 2014-10-10 16:57:40 |
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夕方になると、採用が決まった4人が集まって来た。
そこで、泊まり込みに必要な布団などを買いに町に繰り出す事にする。
「荷物を運ぶには荷車が必要よね・・まずはそれを買いましょう」
貴族の様な衣装を着ている鈴と和也は、何処となく気品に溢れてはいるが、お付きの者が着ている、着物のボロさが気になる。
とりあえずは、入院患者の分も含めて、布団を10人分を購入する。
その後、雇った人の身なりを整えるために、新しい着物も購入した。
1人当たり、3着分も買って貰った4人と子供たちは大喜びをし、それを大事そうに抱えて次の店に行き、そこでは着物を入れるツヅラを人数分買う。
しかし1回の買物では、量が多すぎて全てを買いきれない。
数回に分けて買い物をする事にする。
一度家に戻り、荷物を降ろし、また町に行く。
日常生活で使いそうな調度品を、みんなに選んでもらい、それらを買う。
全てを買い揃えても、3銀行くかどうかと言うところだ。
その日は買い物だけで日が暮れてしまい、ホウミンが食事の準備をする。
食事をしながら、鈴は今後の事について話し出した。
鈴達の食事と、身の回りの世話を担当するホウミンは、鈴達が起きてから、夜寝る時に車に戻るまでの間が仕事時間となる。
月給は月に1銀。
住む所と食べる物が付いてこの給金なら、物凄く待遇が良いと言えよう。
そして患者の世話を担当するシュンイは、診察をする二人の手伝いも含まれ、基本は診療時間内だが、入院患者が入った場合は、その時間は延長される。
シュンイの給金も、基本1銀だが、入院患者が入る事によって、拘束時間が延びれば残業手当が出る。
次に、力仕事担当のウンデグは、暇な時間や手の空いている時は、他の人の手伝いもするという条件が付け足される。
そしてその給金も1銀だというが、ウンデグはそれに不服は無かった。
バジルの場合は、まだ子供でやれる事の範囲が狭い。
子守と雑用とで、給金は半額の500元だ。
しかし、子供特有の、吸収力の速さに目を付けた鈴は、バジルに医学の心得を叩き込むことにした。
医術の勉強をしながらお金が貰える。
それは、この時代ではあり得ない事であった。
皆より半分の給金だが、当然の事ながら、バジルに不満は無い。
これから患者が増えて来たなら、その時はまた、人員を募集すると鈴が言う。
そうなる様に、みんなには頑張ってほしいと説明をした。
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