ハナミズキ 2014-10-10 16:57:40 |
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そのころ王宮では、第1皇子ソウレンが時々物思いにふけっていた。
ソウレンには15歳の時に結婚をした妃が居るのだが、それは当然の事ながら恋愛結婚などではなく政略結婚だ。
いくら政略結婚だからと言って、妃をないがしろにする様なソウレンではない。
それなりの礼は尽くしていた。
愛情は無くとも、5年も一緒に居れば情は移る。
しかし、鈴との出会いから、鈴との会話や姿がソウレンの脳裏から離れなかった。
ふとした瞬間に思い出し、勝手に笑みが零れ落ちてくるのだ。
そして大きな溜息を付き、物思いにふけるのだった。
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