ハナミズキ 2014-10-01 16:30:45 |
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もう一人の実習生もそうだった。
「てか、一番すごかったのは宍戸先生だな。
第一助手を完璧にやりこなしたんだからな」
「本当に実習生なのか?!」
笑ながら話をしていると、負けず嫌いのあいが、嫌味混じりに言う。
「地方の実習って、人手が足りなくて大変だったみたいね」
「そのおかげで大概の事は出来るようになったけどな」
和也が言い返す。
流石に和也に反論されると、あいは黙るしかなかった。
その後も次々と急患が運ばれてきたが、鈴達3人の手際の良い準備や介助に、唸らせられる事になる。
ここまで使える実習生に、今まで出会った事が無かったからだ。
普通の実習生は、担当医の指示を待ち、その指示通りに動く。
だがこの3人は、指示が出る前に、いま指示をしようとしていた事をやってのけていたのだった。
3人の実習が終わる頃には、他の病院でも言われたが、やはりこのERでも同じことを言われた。
「研修は是非うちに来てくれ」と。
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