ハナミズキ 2014-10-01 16:30:45 |
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あいは、鈴と和也が付き合っていない事を確かめると、早速二人の仲を持つように打診した。
すると鈴は、そういう事は自分で何とかしないと、長続きはしないからとあっさり断ったのだ。
「まさか鈴も草薙君に気があるわけじゃないわよね?」
あいは少し怒りながら鈴に詰め寄る。
「気が有るとか無いとかじゃなくって、今から人に頼る事を覚えてどうするのよ。
仮にもこれから医者になろうって人が、自分の問題も一人で解決できなくて
患者の生死に関われると思うの?」
言っている事には、一理はあると思うが、話しが大きくなりすぎている・・・。
たかが学生の恋愛と、人の生死を比べるとは・・・飛躍しすぎである。
そんなお姫様気質のあいと、この学部の女子と気が合うわけがない。
天はニ物を与えないとは良く言ったもので、この学部で見かける女子達は、ショートかセミロングの黒髪で、いかにもお勉強が大好きだ!と言う様な風貌をしている。
今までお洒落とかには無縁だったのだろう。
その中であいは、綺麗な顔立ちで、おまけに巨乳だ。
性格はさて置いても、この外見だけで男は群がって来るだろう。
頭がよくて美人な女子は、同性にひがまれ敬遠されると相場が決まっている。
少し頭がいい子なら分かるはずだ。
美人の友達の隣に映る、自分の姿を想像してみてほしい。
初対面の人から見れば、引き立て役にしか見えない。
もし自分の性格がよければ、それは良い意味で武器になるが、屈折した性格なら、妬みとひがみで、更に酷い顔に映る事だろう。
その事を知っている子は、うかつに美人には近づかないのだ。
そこへいくと鈴は、我が道を行くタイプなので、他人から自分がどう見られていようかなど
気にはしない。
自分の信じた道を歩くだけだ。
だから、あいとも、付かず離れずの良好な関係が保たれるのであった。
青華にとっては、このクラスの中で、一番話しやすかったのが鈴であり、また、一番気を使わずに済んだもの鈴だったからだ。
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