ハナミズキ 2014-10-01 16:30:45 |
通報 |
「鈴ちゃんの好きな男子のタイプは何ですか!」
手に持っていた箸をマイク代わりにして聞き始めた。
「好きなタイプ?あまり考えた事もなかったけど・・・そうね・・
仕事が出来る人かな?」
「仕事が出来る人?社会人が良いって事?」
隣で聞いていた青華まで質問をして来た。
「社会人って言うかね、私の仕事に理解を示してくれて、出来れば一緒に
仕事をしながら各地を回ってくれる人って言うか・・肩を並べて歩いて
くれる人がいいかな」
「それって理想の人よねぇ~」
青華がうっとりとしながら同意をする。
「じゃあさ、俺なんかどう?」
圭太の、いきなりの告白だ。
「考えとく。圭太は将来性高そうだしね」
鈴は笑いながら、さらりとその質問をかわした。
「って言うかさ、俺、鈴ちゃんの声、好きなんだ。
俺さ、むかし病気で手術した事があったんだけど、その時に聞いた天使の声に
よく似てるんだよね。鈴ちゃんの声って・・・」
「ねぇねぇ、圭太君って、もしかして鈴ちゃんのこと好きなの?」
青華がいきなり確信を付いてくる。
そこでハッとなり我に返った圭太は、益々顔を赤らませしどろもどろとしていた。
「ごめん・・・じゃなくって、えっと・・うわあああぁぁぁぁぁ・・・俺トイレ!!」
そう言って逃げて行ってしまった。
圭太は普段、自分からはあまり喋らないタイプではあるが、いつもさりげなく青華の事を助けてくれる優しい男子だ。
トピック検索 |