胡蝶 2014-09-12 22:42:07 |
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保健室に入ると、中ではイツキと保健医が談笑していた。
「いっちゃん…!」
あたしが言うと、イツキはベッドに座ったまま、視線をこちらに寄越した。
「あー、栞。大丈夫だった?」
大丈夫だった? じゃない!心配されるべきはアンタの方だろう。たまらず、あたしが駆け寄って「具合はもう良いの!?だって先はあんなに苦しそうで…!後遺症とかはさあ…!?」腕を取ったり、何だりしながら言うと、イツキは明らかに鬱陶しそうな顔をした。
「あー、私は大丈夫だよ。がくがくしてたアンタの方が心配」そう言って、掴んだ腕を振り払った。
「なら、良いんだけど…」そう言って、気付いた。ベッドに落ちているはずのもの…やっぱり影が戻っていない。
話に入る隙を見失い、様子を見ていた保健医が口を開いた。
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