胡蝶 2014-09-12 22:42:07 |
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倒れたイツキを揺さぶるが、彼女は苦しそうに不規則な呼吸をするばかり。白い肌に、漆黒の長い睫は影を落とさないままだ。「ねぇ、皆っ…」辺りを見回すも、どの生徒も影が戻ってきたことへの安心感か此方には目もくれない。--ただ1人、宇田 亮一を除いて。「宇田くん…?」宇田の存在に気づき、怯えたように見上げては彼の制服の袖を震える手で掴み。「いっちゃんが…」恐怖で頭が回らないのか、それだけ言う。宇田は静かにイツキの側にひざまずいた。
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