【擬人化】強気な狼ｻﾝと弱気な羊ｻﾝのお話【bl】

>野茨
それについては同感だ。平穏なんて甘くないケーキみたいに味気ねぇ、どうせそのうち死ぬんならこのファッキンな世界で最高にスリリングな生き方をするべきだよな。
(合図とばかりに頭が撫でられた後相手の手が離れていったのを確認すると恥じらいもなく大きく口を開けて欠伸をしながら木を背凭れに寄り掛かって。冷静な雰囲気の相手が自分と同意見だとは思っても見なかったのか驚いたようにぱちぱちと瞬きをしてからにかっと明るい笑みを浮かべるとその言葉に応えて。「…やぁだ、レディみたくキスでもされんのかと思ったワ。アタクシの名前は千尋、貴方の名前は？狼さん。」不意に手を掴まれたかと思えば匂いを嗅ぐかのように近付いた相手の顔に食べられるのかと思わずどきりとしてしまうが、それを悟られるより早く媚びたような女声を作り冗談と、念のため偽名での自己紹介を口にして。)

>倉野
そーだぜー、最ッ高にスリリングなデートだろ？此処に来てんのは皆腹を空かせた狼だ、まあ飲食店だから当然だよな。そんなとこで羊のオトモダチをちらつかせんのがもう楽しすぎて止めらんねぇんだよなー。
(平静を繕っていても案の定狼ばかりの店内に少なからず動揺している様子の相手をメニュー越しにそっと見つめながらメニューの陰でくつくつと笑い肩を震わせて。相手からの問い掛けが飛んでくると先程までのような人当たりの良さそうな笑みを張り付けてからメニューを相手の方に差し出し、テーブルに頬杖をついて相手の様子を見つめて。あくまで異常性を覗かせないように落ち着いた声色で返事をすると、返答の端々にわざと散りばめておいた不穏な言葉を相手に指摘されないようにか慣れた様子でウェイトレスを呼び。)
はぁい久し振りオネーサン、俺木苺のタルトにレモネード。あぁ、タルトの生クリームオマケしてくれると嬉しいなぁ…由良くんは何にすんのけ？