【擬人化】強気な狼ｻﾝと弱気な羊ｻﾝのお話【bl】

>羊川

獲物の癖に、肉の味が分かるのか？…そうだな。豚も悪くないが俺は羊のが好きだ。それにお前は他の羊より良い匂いがする。…まぁ、今は、食べないけど
（タレた目の中にあるまん丸の瞳が輝くのを内心面白く思えば、またいたぶりたい衝動にかられ今度は血の匂いではなく相手の柔らかな髪の匂いを舞わせるようにぽふりと撫でて。次いで、捕食をにおわせる言葉を読めない表情で述べては揺らぐ相手の瞳をじっと見て

お前は、自分を食らうかも知れない奴に気を使うのか？
（一つ一つの反応が面白くついぱたつく耳に触れてしまうが、汚れの心配をされれば耳を触れたまま動きを止め少し驚いたように相手を見て。また、身を離したことで震えが小さくなったことに気づいてはいたが、頬から再び血が流れるのを見ればコクリと喉がなり、小刻みに震える片手をやんわり押さえ込んでは再び顔を近づけ傷口に沿って血を舐め上げて「消毒…」と何食わぬ顔で耳元でボソリと。


＞桐生

あー、あの谷には甘い草が沢山生えてるからな。獲物も上手くなる
（指差された方を見れば相手の目的は知らないが納得したように頷き、しつこく隣に並ぶ相手には分かりやすく溜息を吐いて

俺に付き纏う暇があったら、あの谷に行ってお気に入りの羊でも見つけてきたらどうだ。
それとも、たまには食われて見るのも良いと思ったか？
（谷の方角を見ながら淡々とした口調で悪びれもなく相手を邪険に扱うも、捕食の話をしているうちに空腹が襲えば獲物を見るような眼で相手を捉え、上記を述べながら無表情に相手を凝視して。続けて「腹、減ってきたな」と低く呟き相手の正面に立つと相手の背後にある気に追い詰めるようにじりじりと迫ってみたり