雲 2014-08-18 15:57:06 |
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◆ 夢物語への逃避行 ◆
結婚して22年。
夫は変わった。
ここまで無口な人ではなかった。
付き合っていた頃は、普通に会話をしていたけど、いまでは殆ど喋らない。
一日の会話などこんなものだ。
「飯」「行ってくる」「風呂」、この三つで会話が成り立っている。
後は私に用事を言いつける時しか喋らない。
これで夫婦と言えるのだろうか。
結婚してからは、名前さえ呼んでくれない。
「おい」「おまえ」「お母さん」、それが私の名前の様だ。
私にも「弥生」と言う名前があるのにな・・・。
私も今年で48歳。
もう若くはない。
だから女扱いをしてくれないのだろうか。
それでも私は思う。
私は、貴方のお母さんじゃない!と。
でもそんな事は言えない。
言えば鼻で笑われ、「何バカな事を」と言われるのが関の山だ。
もし、もしも若返りの薬がこの世に存在すると言うなら、私はきっと飲むだろう。
昔の様に、ぷるんぷるんの肌を取り戻し、多少の疲れなど、一晩寝れば回復してしまう新陳代謝の良い身体を取り戻したい。
私の夢だ。
でも、もしそれが可能なら、それでも一緒に夫と暮らしていきたいだろうか。
応えは「NO」だ。
今までの事を考えれば、これからも一緒に暮らしていきたいとは思わない。
では子供達とは?
それも考えてしまう。
幼い子供なら一緒に連れて家を出て行くかもしれないけど、引きこもり同然の息子と自分の事しか考えない娘。
一緒に連れて行っても、いまと苦労は変わらない。
自由が欲しい・・・。
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