王子様が。 / 庭球BL

いくら日陰や言うたかてこない暑い中居るんやったら冷たいもんくらい持ってくるでしょ。そない適当でフラフラしとるから部長が心配するんですよ（先程の自身と同じように涼む相手を見ていると説教はしないと言ったにも関わらず思わず説教臭い言葉を並べ、言ったすぐあとに流石に自分らしくなかったかと小さく溜め息溢せば「すんません、何も無いッスわ」と自分の為にも相手の為にも取れるフォローを入れつつ今一つかみ所の無いこの人といるといつもそのペースに巻き込まれてしまわないようつい自分らしさを忘れてしまうと軽く苛ついた様子見せて頭掻き。）

んー、冷たかったもんならそけあっばってん…。(後半と続けられたフォローは置いておき、一応小さく弁明すればちらりと傍の缶に視線を遣る。しかし保存に向かない缶タイプで買ったお茶を暑い場所で放置してしまったのは明らかに自分の責められるべきところであり、そこを突かれると返す言葉もない為適当に語尾を濁し。折角もらったこのボトルもダメにしてしまっては勿体無いと蓋を捻って、その中身を喉に流し込むと「…はぁ。体に残っとったモヤモヤが流されてく感じばい。おいしかねぇ。」と息を吐き。)

…ほんなら良かったですわ（蓋をあけ喉を鳴らして中身を減らしていく相手の動作を細めた目で見つめてそう小さく呟くとパタパタとシャツの襟つかんで軽くあおぎながら「千歳先輩、俺も」と満足気な表情を浮かべる相手に手伸ばし）

財前のおかげばい。…ん？何ね、やっぱ財前も欲しかと？しょんなかねー。(口元を拭いながら礼を述べたのち、どうやら相手も飲み物を欲しがっているらしい事に気付けば一度蓋を締め直してからそれを相手に差し出して。)

なにを上から言うとんねんアホ（掛けられた言葉に眉寄せると不満気に伸ばした手で先に相手の肩バシと強めに叩けば差し出されたそれを奪うように受け取り先程の相手同様蓋をあけてから口をつけゴクゴクと喉を潤し）

おっ、重い一発たいねぇ。(わざとらしく仰け反れば肩を擦り苦笑し、ボトルを傾ける相手を眺めながら「あるか、所謂間接キッスとか言う…。」と余計なひと言をぼそりと呟き。)

っぶ……はあ？何キ モいこと言うとるんですか（アホちゃいます、と思わず吹き出してしまった口元雑に拭い軽く咳き込みながら自身の先輩二人の姿を思い出しつつ思いきり顔歪ませて相手見上げ）

はっはっはー、さっきの一撃のお返しばい。俺には縁のなか話だけん、ちょっと使うてみたくってぇ。(嫌悪感丸出しの表情をしたり顔で見下ろしながら腕を組み肩を揺らして笑うが、すぐ背中を丸めた体勢に戻れば照れ臭そうに頬を掻いて。)

はあ…謙也さんやないんやから縁くらいはあるんとちゃいます。先輩目立つし（じとりと横目で恨めしそうな視線送りながらボトルの蓋閉じて隣に置けばそう言えばクラスの女子がこの先輩を噂しているのを聞いたことがあるなと頭の隅で思い出して言い）

そら身長の高かせいじゃなかつね。あとはー…んん、俺が女の子に求める理想の高か、とか。(謙也に失礼な発言にはツッコみもせず完全スルーを決め込んでは自身が目立つ気のする理由について口にしながら胡坐を作る足を組みかえる。そして相手がここにやって来た時のように膝に頬杖をつき、ぽつりと自身に甘酸っぱい経験のない原因と思われるものを零して。“カゲのある”という要素は努力で手に入れるものでもなし、未だにそれを感じ心惹かれる異性がいないのが事実であり、他人の恋路が羨ましい体を装いつつも焦る気持ちは然程感じておらず。)

先輩って女に対しての理想高いんスか。ふうん、なんか意外やわ（珍しく話題に興味を示すように視線を上げてしっかりと相手を見ると、そういえばこうしてゆっくり相手と話をするのも初めてで自分自身もいつもヘラヘラと笑みを浮かべる彼の姿しか知らないなと今更ながらに思い返し。折角だからと「面食いとかですか」と問い掛け）

（／遅れ気味な返信が続いてしまっていてすみません。私学生でして、テスト勉強のため暫くこのペースになってしまうかも知れません。ですがたくさんお話をしたいので暇が出来れば息抜きも兼ねてすぐにお返事出来るよう心掛けます！）

いやいや、そぎゃんこつとは別で…何ち言うか、雰囲気？ちょっとミステリアスちゆうか、掴みどころがなか子の好いとう。(若干聞こえの悪い“面食い”の一言に慌てて手を振り否定した後、自分の中でもあやふやな理想の彼女に似つかわしい形容詞を探して首を捻る。伝わるかどうか不安の残る答えを引き出せば虚空に彷徨わせていた視線を相手に戻して僅かに頷き。)

(/待ったうちに入らないくらいですからお気になさらないで下さい～。私こそ夜は暇しているせいで即レス気味になってしまい申し訳ありません。
いっぱいお話したいのは此方も同じ思いなのですが、私の事はあまり心配なさらずテストに向けてどうか頑張って下さいね。でもお気持ちが凄く嬉しいです。ありがとうございます！)

また変わった趣味してはるんですね、俺からしたらアンタのが掴みどころないし不思議ですけど。（必死に伝えてくれようと頭を捻る相手を見て何となく理解すればちいさく頷くとそれを否定する言い方とは違ったニュアンスでそう呟き）

（／そう言って頂けると気が楽になります。いえいえ、すぐに返事をもらえるのはとても嬉しいですよ！もう少しで通常ペースで返信出来るようになると思いますのでもうしばらくお待ち下さい。テスト頑張ってきます、此方こそありがとうございます！）

あれ、そう？俺なんかたいぎゃ分かりやすかよ。天パで散歩と猫の好いとう、ふっつーの中学生たい。な、分かっどがいた。(わざと人に深入りされぬようそう装っている節があるものの、それをおくびにも出さず笑顔を浮かべたまましらじらしく小首を傾げては、普通とは言い難い点を完全に無視した己の特徴を並べ“分かるだろ？”と同意を求めるように相手に視線投げかけて。)

(/そうでしたか。あまりに早いと結構暇なのがばれちゃうかな、と思っていたので此方も安心しました。私はここでお帰りをきちんとお待ちしてますので、今までの努力の成果を発揮して来て下さい～。)

(/とうとう夏休みが終わってしまいましたね…。テストの方はもう終えられたのでしょうか、それともまだ準備に頑張っておられますかね。急かす意味でなく、ちょっと下がっていたので一旦上げます。)

普通、なあ…（笑ったままでいながらも同意を促すような発言と静かに与えられる圧に何とも言えない表情浮かべ、それでも意地でも首を縦には振らず何か言いたげに呟くと思わず視線逸らし「そのボ ケ、おもんないッスよ」とあくまでもこれはネタだという体で投げ掛け）

（／大変お待たせしてしまい本当にすみません、丁度本日最後のテストを受けてきました。応援の言葉と共に、長いこと待って頂き本当にありがとうございます。私の方はこれからやっと夏休みの後半に入るので幾らか返信を早く出来るようになると思います！）

相変わらず財前は笑いに厳しかねー。んなら今度は財前がこつ聞かせちよ。二年には可愛か子おっと？(否定も肯定もせずからからと笑っては、組んだ足を両手使って体に寄せ居住まいを正し、次は相手の番だと言いたげな調子で質問して。)

(/お疲れさまでした！大学生でいらっしゃったんですね。此方の都合に当てはめて申し上げてしまいすみません。私がお話したくてお待ちしていただけなので、お礼なんてとんでもないですよ～。此処でするお話も勿論ですが、夏休み残り半分も満喫して下さいね。)

別に厳しいわけでも無いですけど。可愛えの、おることはおりますよ。俺はあんま好きやないけど（そう言えば同じクラスの友人が可愛らしいと騒いでいた女子が数人いたなと思い返しつつその顔を頭に起こすも苦い表情を浮かべて首を振り。）

（／はい、ありがとうございます！いえ高校生なのですが少し特殊なので大学と同じようなスケジュールになっているんです〜。そう言って頂けると本当に嬉いです。お言葉通り楽しんで過ごしたいと思います！引き続きお相手お願いします）

財前はそぎゃん可愛かタイプの子は好いてなかつね。くーるびゅーてぃーとか、そっち系？(男子に人気の女子生徒は琴線に触れないのか、と改めて聞く相手の好みに興味深そうに顎に指先添えて相槌打てば、若干危ないイントネーションと共に具体的な例を出して質問を重ね。)

(/なるほど、そういう学校もあるんですね。世間知らずでごめんなさい。はい！此方こそ宜しくお願い致しますー。それではまた本体は失礼しますね。)

そう言うんやなくて、何ちゅうか…ベタやけど、どっちか言うたら控えめで大人しい子が好きですかね。（この学校ではそう言う相手を見つけるのは難しそうだけれど、と小さく付け足すとここまで言っておきながら今更になって先輩相手にこんな事を話してしまっている自分に気がつき少しの気恥かしさを感じ誤魔化す様に頭掻きつつ「先輩みたいな人も結構好きですよ」と先程のネタに被せてか普段言わない冗談を口にして表情緩め）