男子校 　/ bml

＞ 野々瀬
…っ、可愛いとか言うなよ…
( 照れるような仕草を見せた自分が恥ずかしくなってきて、むすっとした表情を浮かべれば相手の前で両手を合わせ、今から記憶抹消の儀式をする何て言い出し。険しい表情になっては相手の耳元でひたすら“あなたは何も知らない”と謎の復唱を。考え事をしているであろう何処かぼんやりとした相手に視線向ければ緩く小首を傾げ、どうかしたのかと口を開こうとするも、髪に触れられた感覚に目を細め。うっ…やっぱり撫でられるの好きだ。心地の良い撫で方に頬を緩め気持ち良さそうな表情を浮かべて。自分より細くないと言い張る相手に、あまり変わらない気がするけど…と、呑気に飛んでいる蝶を目で追いながら思い。しかし、着痩せするタイプもいるわけで結局のところ裸の付き合いをしなければ分からないという答えにたどり着き。「俺は抱き枕…ですか。」背に微かな重みを感じながら、抱き着かれる際は、まるで自分が抱き枕のようで。思わずぼそりと上記呟き。少しの間こうさせて、という相手の要求には「ん、…」とだけ返事をし。小さな欠伸を手で押さえ、ひとつすればとろんとした目を擦り、体勢を崩さぬよう瞼を閉じて。 )